第2409回 DVD 日本の1番長い日の新旧を見比べて見たり。模型公園
みなさん、こんばんは模型公園です。 2017年1月7日土曜日の投稿です。
実は、昨年の夏頃、日本の1番長い日 というタイトルの映画のリメイク
版が、上映され、 ブログ誌上でも話題となっていて、 見たかったのですが、
DVDを定価で買うと高いので、 中古で安く出るのを待っていたのです。
つい最近、安く出ていたので、レンタル落ちのを 二足三文で取り寄せました。
旧作というのは、 昭和20年当時の軍服など、精密に再現されていて、この手の
映画を製作する前には、参考に衣装関係者が、必ず見ると言う程度、お手本の
ような軍装品や、 装備品が再現されています。
あまり、批判的なお話しは控えたいのですが、誰もが違和感を感じた部分、
つまり、戦史に詳しい人ほど、おかしいと感じた部分は、陸軍参謀本部の佐官が
若すぎると言う事です。
当時の佐官というと、30代前半から、後半の年頃に対して、 リメイク版は、
どう見ても20代の人物で、 みなさん一生懸命演技をされていて、その人達を
批判するようなことは 控えたいと思いますが、 もう少し配慮して、メイクを
30代中頃の様に見せるとか、 こう言う作業が欠けていると感じました。
つまり、 演出と時代構成がおかしいと感じました。
少尉や中尉なら、 現状の様子でよいわけですが、 どうも違和感があります。
そして、原作と リメイクでは、 8月の暑さの演出、あせだくの8月という
雰囲気が、残念ながら 演出レベルが原作と比較すると 低かったと感じます。
見比べて 申し訳ないのですが、 原作の 黒澤 年男 さんの演技に
比較すると、新作はどうしても落ちてしまいます。
彼の演技が偉大というか、 表情の造りが、 新作は遠く及びません。
掌握して、天皇陛下を監禁して、 決起を促すシーン、 この映画の
1番の迫力シーンですが、 旧作の アップを多用して、視聴者の
心に突き刺さる映像と比較すると、 リメイク版は、 見劣りがします。
特に、 殺陣 のシーンは、 旧作に比較すると 30点程度の出来で
大変残念なシーンとなっていました。
迫力に欠けていて、 見流がしてしまうような、 そんなシーンでした。
旧作以上の出来で、 リメイク版は昭和天皇の表情や、思いを描いて
あって、旧作にはない 演出で よい出来でした。
みなさんも、考えていただきたいのが、 この昭和20年8月14日の出来事
は、近代の歴史の中で、大変重要な1日で、 もし、この陸軍参謀本部の決起が
成功して、日本が 1億総突撃、玉砕を叫んで、戦争が長引いていたらどうなって
いたのかと考えると、 日本は 共産圏と 資本主義圏に分けられて、民族
分断だけでなく、 北海道や東北の人達は、シベリアに強制連行され、代わりに
ロシア人が入植し、 現在の北方領土のような感じになっていたと 想像します。
この時が、戦争を終結させる和平の時期であったと 考えています。
ところが、 日清や日露の戦争の時のように、 戦争を早期に終結させようと
いう人達が、陸軍の強硬派に押されて、何も出来なかった。
このことが、日本の破綻していった、そういう転換点であったと思います。
今日は、 日本の1番長い日 と言う 新旧の映画を視聴して見比べた
お話しでした。
【 明日に続く。】