第1591回 昭和の伝道師【 戦中、戦後のパイロットの物語】
第1590回 高松宮殿下の乗艦の事。2016年8月2日火曜日の投稿です。
達の少尉候補生を乗せた、 当時の練習艦隊の3番艦 出雲 は、江田内を出港
したのです。
そして、私達の乗艦していた、 2番艦の 八雲 【 やぐも 】も、アンカー【 いか
りの事】をあげて、動き出そうとしていた頃、 1番艦の旗艦 浅間【 あさま】では、
高松宮殿下とその一行が乗艦されていたのです。
高松宮殿下とその一行を乗せた、はつかせ と言う 専用艇が浅間に横付け
されると、「 プーーーフーーーフフップー、プープーフフップフッーー、プップッフ
フップップップップッププーーーーー。」 とラッパが鳴り、 楽隊が演奏する中、
高松宮殿下一行が、 浅間に乗艦されていったのです。
お見えになられて、皇族の高松宮殿下の少尉候補生任官を祝福されたのです。
当時、運良く浅間に乗り組むことになった、同期の井上 武男少尉候補生の
お話によると、 高松宮殿下は、当時 かっけ と言う病気を患っていて、足の
すねが、腫れるという症状があって、 殿下の他に、 宮内省の伝育官、侍従、
侍従武官の海軍中佐2名と、 お気に入りの 西村二等軍医が乗艦したらしい
のです。
で大変であったそうです。
私達の 八雲や、 源田達の出雲に比べると、 井上 武男 少尉候補生
校長の 谷口 海軍中将などが乗艦して、 音楽隊が音楽を演奏する中、
いろんな 行事が行われ 最後に出港することになって行ったのです。
【 練習艦隊 2番艦 八雲 やぐも 】
浅間で、 皇室の乗艦の儀礼行事が行われていた頃、 私の乗艦していた
装甲巡洋艦 八雲 は、 「ぶぉーーーーーーーーっ。」と、汽笛を鳴らし、
信号手が、「 プププププツーー、ププププッーー、ププププップップップーー。」
と出港の合図のラッパ信号を鳴らして、 するすると 江田内の海面を
動き出したのです。
【 明日に続く。】