第1915回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】
第1914話 統理衛門 博文局の再開の根回しの事。
2017年9月10日日曜日の投稿です。
慶應義塾の 井上 角五郎先生の 興亜のお話しと、新聞の発行のお話し
を聞いた朝鮮の官吏 金 宏集 さんらは、一度清国人の命令によって、謀叛の
疑いで閉鎖された、博文局を再開するために出した知恵というのはどんな物
だったかというと、 清国人が絶対謀反人と疑わない人物を博文局の責任者に
推挙し、 清国人が喜びそうな新聞を作って、許可を得ようというものでありま
した。
その話を聞いた、 井上 角五郎先生は、 内容はともかく、一度でもよいので
朝鮮で新聞を発行し、 内容については 年月をかけて志に近づけていこうと
いう考えで、この金さんが考えた船に乗ったそうです。
奏上を受けた、 袁世凱将軍などの朝鮮に駐留する清国の軍勢は、それを
認めたのです。
【 袁世凱 将軍 】
清国人は、この人物なら 清国に対して 不利益になる事を行わないで
あろうと、信用し、 博文局の責任者に任命したのです。
【 清国に軍事介入を要請した 金 允植 】
なんと、 井上 角五郎先生 の要請した 博文局の局長には、 閔妃派の
清国に対して 軍事介入を要請した、 金 允植であったのです。
大朝鮮国の独立党の面々は、 大朝鮮国を 清国に売り渡した張本人が
博文局の局長になると聞くやいなや、「 何ということか。」 と 大反発して
行ったのです。
大朝鮮国の政治を清国人から 朝鮮人に取り戻そうという人達の朝鮮
独立党の人達から見ると、 清国に軍事介入を要請し、 清国に母国を
売り渡す行為を行った、 金 允植 なる人物は、まさに、天誅を加える
存在であったのです。
新聞印刷は、 波乱の第2幕が始まって行ったのです。
【 明日に続く。】