第2027回 昭和の伝道師【 戦中、戦後のパイロットの物語 】

第2026回 甲申事変【こうしんじへん】第1次露朝密約事件の事。


                                                    2017年12月31日日曜日の投稿です。




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   【 前話の続きから。】


    戦後の現在、第1次露朝密約事件【だいいちじ ろちょうみつやくじけん】と

言う出来事は、人々から忘れ去られ、知る人は少ないのですが、その事件の舞台

は、日本の東京で、 ここで、大朝鮮国とロシア帝国が、朝鮮半島の元山港の周辺

の土地と、その周辺の海域、を 大朝鮮国の政府から租借し、 あわせて、イギリス

が占拠していた 巨文島も ロシア帝国が一緒に租借して、 ロシア帝国と、大朝鮮

国政府が合同で、イギリスに武力を行使してでも 巨文島から撤退を求め、


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ロシア帝国は、 海軍と陸軍を元山とその周辺に展開して、大朝鮮国の政府の

兵隊に軍事教練を施して、軍備の支援を行うという内容であったと言われてい

ます。


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  これらが何を意味していたかというと、 朝鮮半島から ロシア帝国の武力を

利用して、清国人を追い払い、 ロシア帝国よりの政権を作ろうという、そういう

企てが、閔氏を中心として密かに進められていたようです。



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         【 清国のお雇い外交官 外務協弁 メレンドルフ 】


  この第1次露朝密約事件の中心人物は、なんと、清国が雇った、外交官

 メレンドルフであったとされています。



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          【駐日 ロシア公使館 アレクサンドル ダヴィドフ 公使】


 そして、 交渉相手の窓口は、 ダヴィドフ駐日公使であったと言われています。

 物の見方考え方は色々あるでしょうが、当時、清国の海軍がフランス海軍に

壊滅的被害を被っていた時期に、イギリス海軍と対等に対決できるのは、ロシア

帝国の海軍を利用するしか方法はないと考えての交渉であったようです。

メレンドルフさんと言う人は、 清国を追い払うという事は知らずに、 イギリスを

巨文島から追い払うために ロシア帝国を利用しようとしたようです。


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   あわせて、 朝鮮から逃亡した、 朝鮮独立党のメンバーをロシアが見つけ

 たら捕らえて、大朝鮮国の政府に引き渡してほしいとのお話しも要望したよう

 です。


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   当時、袁世凱将軍は、 メレンドルフ外務協弁達が、東京で、ロシア帝国

公使館員と接触していることは、報告を受けていたようですが、その内容までは

知らなかったようです。

 それ故、彼等が帰国して詰問しようと考えていた様です。



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                       【 駐日 英国公使館 】


   ところで、もう一カ国、これらの行動を密かに監視していた 英国公使館は、

 ロシア公使館からの暗号電文を解読し、おおよその事実をつかむと、本国に

 暗号で送り、 元山を、ロシア帝国が租借した場合、極東でロシア帝国の脅威が

 増大すると考え、 この露朝密約事件を妨害して潰してしまおうと計画したと

 言われています。

 日本の東京で、日本政府の太政官の知らない間に、重大な密約が行われ、

 イギリスや、清国帝国や、ロシア帝国や、大朝鮮国の政府によって、陰謀が

 渦を巻いていたようです。 


  【 明日に続く。】