第439回 昭和の伝道師【戦中戦後のパイロットの物語】

第438話  葛城村の自宅の事。              2013年5月5日 日曜日の投稿です。
 
 
 
 
 
   五条の町を出て、私は一路南下して、葛城村に向かって歩いたのであった。
 
夕方とはいえ、暑い暑い、中を、土産物で、指が切れそうになって、たくさん買ったのを後悔したので
 
あるが、 当時は、郵便小包など、便利な物は無かったであった。
 
 
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         薄暗い中を、フウフウいいながら、自宅に歩いて帰ったのであるが、
 
          私が家に帰ると、そう、19時がまわっていたであろうか、昨日の夜から、
 
         鉄道の客車で、カタン、コトンと、揺られて帰ったので、良く睡眠を取っておらず、
 
         へとへとで、戻って来たのであった。
 
 
 
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         引き戸をひいて、「 ただいまーーー。」と、言うと、父のやぞうが、「 おうーー、美津雄、
 
         やっと帰ってきたか、早う上がれ。」と、出てきてくれて、「 2次試験合格したんや。」
 
 
          と言うと、「 ほうかいなーーー、それはよかった。」と喜んでくれ、母にもそれを言うと、
 
          「 良かったわね。」と、大変よろこんでくれたのであった。
 
          家に帰ると、気が緩んだのか、急に眠くなり、荷物を広間の隅に置いて、夕食も食べず
 
          に、寝込んでしまったのであったが、 あっという間の暑い7月であった。
 
 
 
【次回に続く。】