第440回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第439話 葛城村の自宅での早朝の出来事。   2013年5月6日 月曜日の投稿です。
 
 
 
  私は、帰宅後、安心したのもあり、スヤスヤと寝込んでしまい、夜中の3時頃目が冷めてしまった
 
のであった。
 
 目が冷めた理由は、空腹であった、  鉄道の中で、昼の時間に、駅弁を食べて以来、奈良から
 
歩き通しで、帰ってきて、疲れて、寝込んでしまい何も食べていなかったのであった。
 
 母達は、まだねていたので、そろりそろりと起き上がり、 庭の井戸に行って、顔を洗うと、手が
 
薄黒くなってしまった。  
 
  蒸気機関車の吐く煙が、窓を開けていて、顔に附いたらしい。
 
 
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外は、まだ暗く、朝と言っても、夜明けは5時前である。
 
  なにかーーないかいなーーー、と、捜してみると、アジの開きが出てきた、
 
 奈良県では、川魚以外は、魚は干物で、江田島のように新鮮な物は口には入らないのである。
 
 まぁ、山国だから仕方がないのである。
 
 
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           昭和の現在では、ガスコンロがあって、入れて焼くのであるが、大正当時は、
 
           土間か、庭で、ひちりんという、小さな、バケツのような形の、炉に炭火をおこして、
 
 
           干物を焼くわけである。
 
           ついでに、家族の朝食も、ある物を捜して、あり合わせで作ることに、
 
           干物を焼きながら、今日は、近所に土産を配って、母校の畝傍中学に報告に
 
           いかねばならんなーーー。」と、考えながら、干物を箸で裏返しにして、
 
           焼くのであるが、  江田島の三谷のばあさんの家で食べた、魚は、生きが良くて、
 
           うまかったなーーーと、考えながら、家族の朝食の準備をしたのであった。
 
 
       【次回に続く。】