第445回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】
第444話 近所への合格挨拶の事。 2013年5月11日 土曜日の投稿です。
自宅で、広島市内で買い求めた、土産を広げて考えていたのであるが、ーーーなかなか、考えがま
とまらず、 ため息をついてしまい。
ついに、何も持たず、口頭のみで、近所をまわることにしたのであった。
一番先に向かったのは、山口のおじさん宅で、畑仕事に出る前に、おじゃますることにして 、
私は、手ぶらで、自宅をあとにしたのであった。
山口のおじさんの家に行くと、おばさんが、忙しそうに、朝の炊事の片付けをしている最中で、
おばさんが、私の顔を見るなり、「 まぁーーー校長先生のぼんさん、 久しぶりやね、」
と言うので、「 広島から、昨日の夜遅く帰ってまいりまして。」と、言うと、「 おとうーーー、
校長先生とこのぼんさんが、きはったでーーー。」と、大声で呼ぶと、奥の広間から、
おじさんが出てこられたのであった。
私が、「 おじさん、色々と御心配をかけましたが、やっと、兵学校の2次試験の合格内定
通知をいただきまして、来月野8月に江田島に向かいます。 」と、言うと、「 ほうーーー、
新聞に、ぼんさんが、2名合格の内の1名と、でていたそうやが、よかった、よかった。」、と、
言ってもらい、私は、朝の忙しいときに、長居をしてはまずいと感じ、 少しお話しして、
次の家に、まわったのであった。
こんな感じで、周囲の家を、土産も何も持たずに、挨拶して歩いて、自宅に戻ったのであ
るが、 今度は、紙を用意して、 母校 畝傍中学校の土産は、買い求めた物では無く、
土産を自分で作ることにしたのであった。
【次回に続く。】