第447回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第446話  奈良県立畝傍中学に報告の事。        2013年5月13日 月曜日の投稿です。
 
 
 
 
  翌日の早朝、私は、手製の、【海軍兵学校二次試験概要】と、題した、冊子と、英語の発音を教えて
 
いただいた、當麻寺【たいまじ】の門前町の忍 甲一先生に、持参する、人形のお土産を、風呂敷
 
包みに、包んで、自宅を早朝、出発したのであった。
 
 
  私は、現在で言うなら、 東京大学の中の1番優秀な学部に入学が決まったような物で、大変
 
満足していたのであった。
 
 
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          私は、朝の涼しい内に、歩いて、母校の奈良県立畝傍【うねび】中学に、行って
 
          先生方に、挨拶して、すぐ午前中に當麻寺にまわろうと考えて、五条の町を歩いて、
 
          道を急いだのであった。
 
          
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       私の母校は、現在は、どうか知らないのであるが、当時は、なかなか難しい学校で、
 
       多くの優秀な生徒を、卒業させていた。
 
       母校に着くと、調度、7月の休暇中で、 生徒の姿は、無かったのであった。
 
       土間で、靴を脱いで、スノコの上に上がり、職員室を目指したのである。
 
 
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           まだ、朝の9時前であるが、当時の記憶として、セミが勢いよく鳴き、
 
           とても暑い、日であったと思う。
 
 
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             職員室を訪ねると、教頭先生が一人机に座っていて、
 
 
             「おはようございます。、淵田です。」と、挨拶すると、教頭先生は、
 
 
             「 おうーーー、淵田君、久しぶりだな。」と、にこにこして、席を立って、
 
             こちらに来られたのであった。
 
 
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           「 教頭先生、 海軍兵学校の二次試験を合格しまして、報告に上がりました。」
 
          と、言うと、 「 ほうーーーー、よく頑張ったな、 実は、東京帝大より、倍率が高い
 
          ので、どうなることやらと、心配していたんやで。」と言われ、 色々と、質問され、
 
          二次試験の内容や、 江田島のことを聞かれて、話が弾んだのであった。
 
 
 
【次回に続く。】