第705回 伊豆大島の斜面崩壊の原因を考察する。

みなさん、こんにちは、模型公園です。 2013年10月19日 土曜日の投稿です。
 
 
 
 
 
 
 
  今日の模型公園の家の近くは、雨で、昨日から、随分と降りました。 

     午後から、 曇りになるそうです。
 
 
 
               【  永田町2丁目の風 】
 
 
 
      
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     この永田町2丁目の風のコーナーは、 僕の考えを簡潔にお伝えする

  コーナーです。
 
転載可能な設定にしておきますので、 プリントアウトしていただき、配布しても

かまいませんし、
 
よかったら、1度、国民の1人として、 時間があったら考えていただけたらと

思います。
 
 
 
   本日の議題は、 「 伊豆大島の斜面崩壊の原因を考察する。」です。
 
 
 
 
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  昨日の記事で、 とりあえず、2次被害を拡大の可能性を少なくする、仮設の

方法を投稿させていただきました。
 
   よかったら、合わせて、閲覧いただけたらと思います。
 
 
 
 
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 ここの伊豆大島という所は、ずいぶん前に噴火して、大気中に出てきた、溶岩が

固まった岩盤の上に、 火山灰が堆積して出来ている、黒っぽい土で構成されて

います。
 
  わかりやすく説明すると、 みなさんの家の周りの土というのは、 水と空気と

土粒子【どりゅうし】
 
 
 
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  この、3つの物から構成されていて、 雨が降って、水が増えますと、 含水比

【がんすいひ】が上昇して、 アイスクリームが溶けるように、 流れてしまいます。
 
 
       斜面崩壊の原因は、 90パーセントが、 水なんですね。
 
 
 
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 大量に雨が降りますと、 含水比が上昇して、 土が液状化【えきじょうか】して、

 斜面が崩壊するわけですが、 それを防止する方法があるわけです。 上の

画像の崩れる部分の上、 土木用語で、法肩【のりかた】と言いますが、 法肩から、

上の平らな部分に、水が入らないように小規模の場所ですと、ブルーシートなどで

覆いまして、 水が入らないようにすれば、 崩壊防止になります。
 
 
 
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   今回の伊豆大島の場合は、範囲が大きく、 そのような事は難しいのですが、

今後の被害を防止する方法として、 排水路の清掃と、 排水の分散です。
 
民報の画像を見ていますと、崩落発生場所の上の部分の農道の画像が出ていま

して、同じような感じの画像を、紹介しますと、 下のようになっています。
 
 
 
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 道路の下側が、水で流された様な感じの崩壊の現場です。 このような事案の

大半が道路の側溝が、草、 流木、泥で、ふさがってしまい、 道路の横の水路

から、水が大量にあふれて、流れだし、道路の表面を走って、 勾配的【こうばい

てき】に、低い谷のような、道路に集中し、道路の下が、液状化して、崩落すると

いう事案です。
 
 
 
 
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これらの対策は、埋まってしまった水路、秋水枡を、掃除して、また水が流れる

ようにして二次災害を防ぐ必要があります。
 
今回の伊豆大島の災害の原因は、山頂の農道の側溝が詰まって、 2カ所の

道路にあふれ出た水及び、その他の水で、農道の路盤【ろばん】が、崩壊し、谷の

ようになった所に、さらに周囲から、
 
 
 
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水が集まり、 水路のように、谷沿いに水が流れ出て、 長時間の降雨により、川

のように、流れ出た結果、谷沿いの、樹木と一緒に、火山灰の堆積【たいせき  

降り積もる事 】した表土が、液状化して土石流になった物と、推察できます。
 
 
 
 
災害対策の責任者は、 崩壊が発生した場所の、水の発生状況、 水路が詰まって

いたら、取り除いて、とりあえず、応急処置で、 水の流れが集中しないように、山頂

の道路の水路を確認して、適切な指示を出すこと。
 
 
 
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そして、1番にやらないといけないのが、 昨日も紹介しましたが、 流れ出た残土

を、処分する場所、 そして、 瓦礫、 流木を集積する場所を用意することです。
 
 
 
家屋の倒壊した場所の、 救助活動と平行して、 海側の、下流の市街地から、

まず、バックホゥを搬入して、 堆積した土を、 瓦礫、 流木を分別しながら、取り除

いて、まず、主要な道路、そして、 水路を掃除して、復旧する事。
 
 
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 ビニール製の、トンパックと呼ばれている、大型土のうに、現地の土を、詰めて、

両サイド、積み立てて、再度上流からの、土石流の流れ道を造ること。
 
 
 
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 その周辺の、民家に再度、流れ込まないように、 大型土のうで、補強すること。
 
 
 
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 時間に余裕があれば、 航空自衛隊 入間基地から、空輸してでも、 このよう

な仮設防護柵を 家の周囲に張り巡らすと、効果的です。
 
 
  下流方向から、 随時順番に、バックホゥで、すき取りしながら、残土を、ダンプ

カーで、移動していき、 上流に向かって、作業していく必要があります。
 
 
 
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以後の対策ですが、中途半端な、崩壊が予想される部分は、落として、整形して、
 
 
 
 
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 大きな、岩などは、 ロックネット工法か、 写真の様に、ルーフアンカーで、
 
ワイヤーで網のように、 固定しまして、 転げて落ちないように、施工します。
 
 
 
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 斜面については、費用がかかっても、 このような、30センチ角、中心間隔が、
 
 2メートル角の、法枠工を施工し、斜面を保護することが必要です。
 
 
 
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予算をけちって、モルタルの5センチ吹きとか、厚層基材【こうそうきざい】吹付工
 
【植生】のような、安易なことをしますと、後日、また、崩落し、 今度は、目もくら

むような崖の途中を、部分的に、直すようになるので、施工が大変困難になります。
 
表面をモルタルで吹いたり、植生にする工法は、表面の浸食防止しか、効果が無くて、
 
モルタルの場合、10年したら、劣化して、 亀裂が入って、 バラバラ、崩落してきます。
 
長い目で見て、費用がかかっても、後日、崩落しないように、施工することが大切です。
 
 
 
 
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 又、谷沿いには、数カ所、砂防堰堤工というのですが、土石流対策のダムの
 
ような工法ですが、 下の根入を十分確保して、 軟弱地盤を取り除いた後、
 
硬い地盤の上に、上の様なコンクリート構造物を、複数施工して、整備する必要が
 
あります。
 
 
 
 
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       こういう感じに、数カ所、谷の砂防用堰堤【さぼうようえんてい】 を作る

       わけです。
 
 
 
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山の斜面が、豆腐のように、柔らかく、 そのままでは、非常に、再度崩壊が予想

される崖錐【がいすい】部分、【 大昔に、堆積物がたまった、やわらかい斜面の

事。】や、破砕帯【はさいたい】の部分、 【大昔に、地殻変動で、地盤と地盤がぶつ

かり合って、小石のたくさんある、もろい斜面】などは、 グランドアンカー工で、斜面

を安定させることが必要です。
 
     上の様な、法枠では、崩壊が防止できないわけです。
 
 
 
 
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 ピアノ線をより合わせて、ワイヤーにして、 表面をビニールで覆い、内部を防

さび油で、充填してある、ホースのような、グランドアンカーという物があるのですが、

これで斜面を安定させるわけです。
 
 
 
 
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   崖に、単管パイプで足場を造りまして、 以前紹介した、ロータリーパーカッシ

ョンドリルと、
 
油圧ユニットを搬入して、 法枠の桁の交点に、 12センチの直径の穴を削孔して

いきます。
 
 
 
 
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事前に、ボーリング調査をして、山の内部の岩石、【 土質、軟岩【1】 区分】に、

最低3メートル食い込むような形で、定着帯を確保して、アンカー鋼材を挿入して、 

セメントミルクで、固定してしまい、上の画像の様な、油圧ジャッキで、緊張して、 

斜面を固定してしまうのです。
 
 
 
 
 
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 その場所、場所で、 軟岩【なんがん】の位置が異なるのですが、 7メートルから、

20メートル程度、穴を開けて、 アンカー鋼材で、斜面を止めるわけですね、 そう

することで、安心して住めるようになるわけです。
 
 
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 伊豆大島の町長は、 まずやることは、残土処分地などを用意すること、 そして、
 
島全体を見まわして、概算で、災害復旧費用が、どんぶりで、 いくらになるか、

つかまないといけません、 100億円になるのか、200億円になるのか、わから

なかったら、土木に精通した人を呼んで、詳細はよいので、余裕を見た数字を出し

てですね、明日の日曜日に、安倍総理が現地を視察にこられた時に、伊豆大島

予算では、対応が出来ないので、東京都とも、協議して、 国に陳情しないといけ

ません。
 
島の中で、 複数の箇所が、被災しており、 1人で全部していたら、対処出来ない

ので、 分担して指示を出して、 金額を集計して、 支払いが出来る様に、予算を

確保する、手続きが重要と思います。
 
 
 
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 普段、内閣総理大臣とか、官房長官には、 面会を求めても、忙しいので、面会

が出来ないので、災害復旧費用の補助金のお話と、 国への要望を、要点をまと

めて、 帰りのヘリの中で安部先生が、目を通して、読めるように、整理して、 文書

を渡す準備を、土曜日中に、役場でやっておくほうが良いと思います。
 
 
 
 
              今日は、簡単に、 原因と対策工法を考察してみました。
 
 
 
 
 
 
 
 
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 今日は、ひさしぶりに、たこ焼きを食べてみました。 熱い鹿児島県の煎茶で
 
 いただきます。
 
 
 
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 なかなか、簡単で、なおかつ、野菜、たこが、入っていて、美味しいですね。
 
 
 
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  次々と、はしが進んでしまい、あっという間に、ペロリと食べてしまいました。
 
 
 
 
 
                          今日の模型のお話です。
 
 
 
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                           今日は、船体の塗装をしました。
 
 
 
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なかなか、細かい部分があって、 1つ1つ丁寧に塗装して行く必要があります。
 
 
 
 
 それではみなさん、良い土曜日の夜をお過ごしください。