第623回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語 】
第622話 ソビエト共産党の宣伝工作。
後始末役のスターリンが、非常に協力的で、 うまいこと、無実の貴族階級の人を、犯人に仕立て
また、当時、内務大臣的な事をしていた、№3のアレクセイ、ルイコフも、トッロッキーに、協力的だった
のです。
ウラジオストック方面からは、日本軍などの連合軍、約8万人、 シベリア中央には、
首都オムスクを中心にした、シベリア共和国、 ここにロシア白軍、約40万人
四方を敵に囲まれて、 下手をすると、滅亡する危機になっていたのです。
大正8年の春を迎えると、コルチャーク提督の、ロシア白軍と、シベリア大地で、激突は
確実視されており、 食糧不足、弾薬不足、武器不足が深刻であったのでした。
工作を、冬場に行って、 各地に、工作員を送り込んで、農民の蜂起を呼びかけようという
提案だったのです。
つまり、ロシア白軍の背後で、武装蜂起を煽動しようと言う作戦を提案したのです。
機関紙 プラウダ などを利用して、宣伝工作を始めたのでした。
「 税金のない、新しい国の仕組みのソビエト共産党、 皇帝、貴族、悪徳教会、
悪徳高利貸し、商人を追放して、労働者が、みな等しく労働して、貧困のない
医療費も無料、教育費も無料の政治システム、 富は、国民全体で分配する。」
こんなうたい文句で、宣伝活動をして行ったのです。
以前紹介したように、この宣伝文句は、見せかけで、実際は、個人資産を認めない、
全部国の物であるという、そういう、考えに元ずいて、 人々は、以前よりひどい搾取にあい、
密告と、逮捕、強制労働の大変なきびしい国による、管理支配生活になるのですが、
ロシア白軍に、人々は、馬を持って行かれたり、食料を持って行かれたり、 息子を無理やり兵士
として、連れて行かれたり、ひどい目にあっていたので、 だんだんと、共産党の宣伝を信じて、
モスクワの共産党に協力していくようになるのでした。