第1298回 昭和の伝道師 【戦中、戦後のパイロットの物語】

第1297話 ファシスト党の設立の事。 2015年9月20日 日曜日の投稿です。




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      ムッソリーニ先生は、 イタリアの政界の実務家のジョバンニ ジョリティ

      首相と手を組み、国会議員の選挙で35議席を獲得したのですが、資金が

      枯渇していたのです。

      政治をするには、 いろんな費用が発生し、 金がなければ、組織がバラ

      バラに空中分解していくと悟ったようです。

      イギリスの工作機関と、 喧嘩別れしてしまい、ファッシーの会員は、

      10分の1に減少してしまい、 今後の政治活動の費用をいったい

      どうして集めていくか、 そういうことが問題となっていったのです。



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     ベニート ムッソリーニ先生は、 鍛冶屋のせがれで、 教員で、大きな

     商売をしたこともなく、 利潤を生んでいく、組織を持っていなかったのです。

     自らが、大きな会社を経営して、 大きな資本金で、事業をして、利益を出して

     その利益から、政治資金を出していくと言う事は出来なかったのです。



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        そこで考えついたのが、 金持ちと手を組んで、政治資金を提供して

        もらうことだったのです。

        当時のイタリー王国の金持ちは、 財閥の商人か、 巨大な領地を持つ

        貴族か、 巨大な縄張りを持つ暴力組織のミリューであったのです。

        そして、ムッソリーニ先生が手を組んだのは、 巨大な領地を持つ、

        イタリー王国の貴族 サヴォイア王家であったのです。

  

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       この提携は、 後にムッソリーニ先生の 政治的破綻を招く原因になって

       いくのですが、 貴族の領地からの年貢の資金で、 ファッシーの活動

       資金をまかなっていこうとしたのです。

        貴族側は、 新しく台頭してきた 政治勢力ムッソリーニを飼い犬に

        する程度に考えていたようです。




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               【  ムッソリーニが幽閉されることになった山頂 】


        このような事で、 貴族側から政治資金を受け取っていたため

        ドイツのヒットラーや、ロシアのレーニンように、古い体制を破壊する

        こと無く、イタリアでは、古い貴族社会をそのまま残した状態で

        政治を進めていって結果、 その後、彼等に裏切られて、捨てられて

        いってしまい、 山の上の山荘にムッソリーニ先生は 幽閉される

        事になっていくのですが、 それはまた、後日紹介したいと思います。 



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            【 ドイツ空軍 降下猟兵に救出された ムッソリーニ 】


 
         イタリー王国の広大な領地を持つサヴォイア王家からの資金援助で

         1921年の5月15日の国会議員の選挙から、約半年後、11月9日

         イタリア戦闘集団 ファッシ を 政党に組織改編したのです。

         その名前は、 ファシスト党となり、 その意味は、古代ローマ

         執政官【最高権力者】の権威の象徴の木を束ねたファスケスから

         きていると 伝えられています。

         イタリー王国の 国会で、議員35名の政治勢力であったのですが

          その後、 ANI と呼ばれる、 同じ国民ブロックに所属する愛國

         団体の議員20名を吸収合併して、55名の政治勢力 ファシスト党

         が活動を開始していくのです。

  
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       ムッソリーニ先生は、 暴力組織と 悪徳宗教家、 貴族が幅をきかし

       共産党員が、ストライキや、暴動を扇動し、イタリー王国の平和と

       秩序を乱しているのは、 早期に改善する必要があると考え、独特の

       考えに元図いて、 ある計画を秘密裏に進めていったのです。


       【 明日に続く。】