第1301回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】
第1300話 イタリアの治安の悪化の事。 2015年9月23日水曜日の投稿です。
デモ行進、 そして、お決まりの 商店などの破壊活動などに発展して
いき、当時のイタリー王国の国内は、治安が悪化していったのです。
ここで、 武器や弾薬を送り込んで、 内乱を幇助していたら、
イタリアは、共産党の国家になっていたかもしれませんが、そういう
事をする国は、当時なかったようです。
【 イタリア空軍の創設者 イタロ バルボ 陸軍大尉 】
ファシスト党の設立の幹部の一人であった、 当時銀行員であった、
退役 陸軍大尉 イタロ パブロ という人は、どんな人であったかと言うと、
自らをアピールして、大きな作戦を考えて、成功させて、宣伝をする名人
でありました。
この点については、 アメリカ陸軍航空隊の ドゥーリットル中将とよく似た
部分です。
アメリカ陸軍航空隊のドゥーリットルという人は、 目隠しをして飛行機を操縦
する実験飛行をしたり、 東京を初空襲する計画を作って、実行に移して、
アメリカ政府の 戦意高揚のシンボルのようになり、 中佐から、戦死も
していないのに、2階級特進し、 准将となり、 1944年過ぎには、中将
にまでなった人ですが、 自分をアピールすることが上手な人でした。
つまり、 誰も考えていないことを考えて、 人がやらないことを
立案して、 危ない橋を渡って、 見事 やつてのける、 そういう
タイプの人ですが、 パブロ 陸軍大尉も、同様なタイプの人でした。
なんと、14才で イタリー王国の傭兵部隊に志願して、周囲に
目立つ軍功を重ねて、 第一次世界大戦が終わるまでに、一兵卒
から、陸軍大尉に特進した人でした。
後に、 彼はムッソリーニ政権で、 空軍を創設し、 空軍元帥まで
上り詰めることになるのですが、 また、後日紹介したいと思います。
ところで、話は元に戻るのですが、 バルポ 陸軍大尉の提案というのは
「政府は後手、後手にまわり、 国内は混乱の渦の中、 世直しのため
の主導する労働争議を鎮圧しよう。」 と言う提案であったのです。
財閥、地主から、 その存在を認められ、次の選挙で多くの支持を
受けるに違いないと、 考えていたようです。
無策の政府に対して、 ファシスト党の黒シャツ隊が、治安維持に
乗り出して、 労働争議を鎮圧する。 こう言う計画が検討されて
行ったのです。
時が到来した。」 と、 大きく叫んで、 手に棍棒や、ナイフを持った
黒シャツ隊が、 共産主義のデモ行進の隊列をめざして進んでいった
のです。
【 明日に続く。】