第1558回 昭和の伝道師【 戦中、戦後のパイロットの物語 】
第1557話 帝国議会の解散の事。 2016年6月29日水曜日の投稿です。
海底深く沈んでしまった、第43潜水艦と、その乗組員の遺体48人が海上に
姿を現したのは、1ヶ月程度経った、 4月後半であったのですが、 ちょうど
その頃ですが、 第15回衆議院議員総選挙が行われる事になったのです。
【 清浦 奎吾 内閣総理大臣 】
私が 海軍兵学校の1号生徒になった頃、 先に紹介した 淡路島沖の第70号
事件があり、 年が変わって、 アメリカの中国での秘密工作機関の一部であった
大臣の就任と続いて行ったのですが、 清浦 内閣に対して、 高橋 是清 元総理
らの 立憲政友会が反発し、 その後、 野党 第一党の憲政会の党首 加藤 高明
議員らのいろんな人の思惑で、 与党 立憲政友会が 分裂するという事件に発展し、
帝国議会が多いに混乱し、 新年早々、 何も決定できない状況になって行ったの
です。
【 反 清浦内閣の会合 犬養、 高橋 加藤 の3党首 】
総選挙という方法であったのです。
これらの事には、 当時 大きな反対があったのです。
つまり、「 内閣は何をしとるんや、えーかげんにせんかい どあほぅ。」
「 政府には、ぼんくらしか、おらんのんかいな。」と言う人が多かったのです。
というのが、 関東大震災が発生し、 年が変わって、すぐにでも 適格な予算審議
を行って、次々、 災害復旧を行わなければならない時期に、 衆議院を解散する
とは何事かという批判と、 それから 東京、神奈川など、関東地方は、市役所など
が倒壊し、 選挙人名簿が焼失したりと、 選挙など出来る状態ではなかったの
です。
このような 混乱した中、 有効な決定が出来ずに、ずるずると選挙などの物事が
延び延びになっていき、 第43潜水艦事件の後、 これらが引き揚げられて
多くの犠牲者の弔いが、佐世保鎮守府で行われていったのですが、 その当時、
衆議院選挙が行われていったのです。
与党は分裂し、 少数政党が乱立した中で、 議員達は、 関東大震災で、企業が
多く倒産し、金融か混乱し、とぼしい選挙資金の中、第15回 衆議院議員選挙の
選挙戦を戦う事になっていったのです。
【 明日に続く。】