第1609回 昭和の伝道師【 戦中、戦後のパイロットの物語】

第1608話 練習艦隊、佐世保への事。 2016年8月23日火曜日の投稿です。





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   私達が配属になった、日本海軍 練習艦隊 古川 鈊三郎 海軍中将の指揮

する、 浅間、 八雲、出雲 の3隻は、鹿児島湾を出港して、薩摩半島を西に転舵

して、その後、進路を北にとって北上していったのです。


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 私達が、早朝、たたき起こされた頃は 既に天草沖を通過して、長崎沖に達して

いたのです。

進行方向の右舷の水平線に陸地が見えるので、九州の沿岸を北上していると

みんなが感じ取って、周囲から、「 佐世保軍港に入るのだろう。」とか、噂があり

ました。

みなさんも、わかりやすく言えば、 行き先も告げられず、バスに詰め込まれて、

どこかに連れて行かれると、随分不安になる物です。

私達少尉候補生部隊も、 当時、 「 どこに連れて行かれるんかいな。」と、不安が

高まるだけであったのです。


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  大きな 装甲巡洋艦 八雲 の中の乗組員650名の中で 行き先を知っていた

のは、艦長の鹿江海軍大佐のみで、 みんな 行き先は知らなかったというか、 

知らされなかったのです。


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   私達が知らされず向かっていた場所、長崎県 佐世保軍港は 当時の日本

海軍の横須賀、呉、とならぶ重要な拠点であったのです。

日本海軍 練習艦隊の 浅間、八雲、出雲の3隻は、長崎県佐世保軍港を

めざしてどんどん航海を続けていったのです。


【 明日に続く。】