第1611回 昭和の伝道師【 戦中、戦後のパイロットの物語 】

第1610話 長官殿下の事。 2016年8月25日木曜日の投稿です。





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  当時の長崎県佐世保軍港は、 呉と、横須賀とならぶ日本海軍の拠点で

あったのです。

ここで、何をやらされるのか、 市内観光でもさせてもらえるのかと噂をしていると

整列させられ、 私達は佐世保に上陸することになったのです。


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               【 大正13年当時の 佐世保防備隊の庁舎 】


私達が連れて行かれたのが、佐世保鎮守府の中の、佐世保防備隊の庁舎であった

のです。

ここで、艦艇の乗り組みに対しての心構えについて、お話を聞くことになっていった

のです。

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           【 大正13年当時の 伏見宮殿下の御用専用船 古写真 】


 当時、 佐世保鎮守府の司令長官は、伏見宮博恭王様で、 当地、佐世保では、

 長官殿下 と呼ばれていたのです。

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                    【 大正13年当時の 佐世保鎮守府司令長官 伏見宮殿下 】



 皇族の中にあって、 黄海海戦などに出陣して、戦闘に加わるなど、当時、海軍

 の中では知られた人で、天ぷらうどんが 好物の殿下としても知られていたの

 です。 


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           【 大正13年当時 衝突沈没した 第43潜水艦 古写真】



 その佐世保鎮守府の中に、佐世保防備隊と言うのかありまして、 その防備隊の

司令官が、 高橋 海軍少将という人がいて、 私達に訓示をすることになっていった

のです。


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   つまり、私達は、4ヶ月前に 長崎県の相浦の沖合で軽巡洋艦 龍田と

   衝突して沈没した、第43潜水艦の事について、佐世保防備隊司令

   高橋 節雄 海軍少将からお話をお伺いし、 乗組員の最後などを聞いて

   勉強することになったのでした。



                          【 作者より 】


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    まえがきで 紹介しているように、 昭和の伝道師の写真は、文章だけだと

   眠たくなると考え、それらしい画像を間に入れているのですが、今日から

   みなさんに 1924年 こと 大正13年に作られた この写真帳を少しずつ

   紹介して行きます。

   この写真帳は少数作られ、戦災などで消滅した物が多く、状態のよい

   物は少なく、大変珍しい価値のある写真帳です。


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   この第43潜水艦衝突沈没事件と言うのは、人々から忘れ去られ、知る人は

   少なく、謎が多いのですが、みなさんと一緒に勉強して行こうと思います。


【 明日に続く。】