第1735回 昭和の伝道師【 戦中、戦後のパイロットの物語 】

第1734話 清国使節、李 経方の事。 2017年2月19日日曜日の投稿です。





  
 
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         【 台湾授受式が行われたと言い伝えがある 西京丸 】




 1895年 明治28年6月2日に清国政府の外交使節として到着したのは、

李 経方 【リッ チャン ファン 】という人物を代表とする使節であったようです。

この人は、 同年、つまり約二ヶ月前にも、当時の赤間ヶ関市、 現在の下関市

の春帆楼で行われた 日清講和条約にも、副使として同席した人物でありました。



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  当時、 清国の欽差大臣 李 鴻章 なる人が日本に来たのですが、この人の

親族が、 李 経方 と言う人で、 養子に入り、 事実上、跡継ぎのような存在で

あったのだそうです。

 この 李 経方 さんのお話しというのは謎の部分が多く、当時どのような経緯で

西京丸にとどまって、台湾に上陸しようとしなかったのか、 日本陸軍の話ばかり

が言い伝えで残っています。



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                 【 清国使節 西京丸に到着の写真 】


   現在残っているのは、 西京丸の艦尾から、連絡船で接岸し、タラップを

  上がっている写真が伝わっているのみです。



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             【  初代 台湾総督 樺山 資紀 海軍大将 】


 ところで、西京丸で清国使節を待っていた 樺山 台湾総督は、式が終わった

ら、 清国使節に台湾を案内させ、 台湾の各部族の指導者に台湾が清国の支配

から大日本帝国の支配に変わったと申し渡しをして、台湾の各部族の指導者に

大日本帝国に帰順させ、 台湾に在住している 清国人や、清国の敗残兵や、

逃走中の 清国の役人 唐 景松 台湾総統などを清国に帰国させる交渉を

開始しようとしていたのです。

 ところが、 清国の使節の代表者 李 経方 という人は、驚いた事を口にし、

 樺山総督達は、 「  はぁーーーーあ。」 と、あっけにとられてしまうのです。


  【明日に続く。】