第1762回 昭和の伝道師【 戦中、戦後のパイロットの物語 】
第1761話 乙未戦争 「桜井小隊全滅ス。」の事。
2017年3月18日土曜日の投稿です。
【 前話の続きから。】
当時の言い伝えによると、 1985年 明治28年7月13日 桜井特務曹長の
伝令が、近衛第3連隊 第6中隊本部に駆け込んだ1名と、 別の場所に命から
がら 現地から逃走し、 助けを求めて違う部隊に駆け込んだ2名の後の分隊
の兵が生存していたそうです。
その報告を基に、 援軍を派遣する事になり、急いで部隊を編成して、他の
中隊からの援軍を大隊本部に求め、現地に向かうことになった様です。
急いで現地に駆けつけてみると、 装備品や、小銃、弾薬、食糧などの
物資がことごとく略奪され、 桜井 特務曹長などの戦死した遺体か゛発見
されたようです。
みなさん、熱帯地域の夏場に死体がどうなっていくのか知っている人は少ない
と思いますが、死んですぐその日のうちに腐敗が始まっていくのです。
そして、 あっという間に、そうーー3日程度で、ウジがわいて、見れた物
ではなくなっていくのです。
残念な事に、加害者の敵は既に立ち去った後であったのです。
この事件、 桜井 茂夫 特務曹長 以下 34名戦死という報告は当時の
近衛第3連隊 連隊長 中岡 祐保 陸軍大佐に報告され、 報復攻撃が
誓われることになっていったのです。
だれもが、 同じ部隊の 戦友が殺されると、怒りを覚え、復讐するように
連隊規模で、 相手の徹底捜索が始まっていったのです。
こうして、 やられる、 やり返す、 報復攻撃の連鎖が始まっていき、
そして、 台湾に住む関係のない人達が巻き添えになっていったのです。
近衛師団では、 村々の家宅捜索を行い、 家の人達を外に追い出し、
家の中を、 とことん、銃剣でつついて、 家捜しを開始していったのです。
それは、何を捜していたかというと、 戦死した死体から持ち去られた小銃
弾薬、 物資であったのです。
これらが出て来ると、 その家は、 ゲリラのアジトというわけです。
【 明日に続く。】