第2529回 永田町2丁目の風  日本上空の防衛を考える。模型公園

みなさんこんにちは、 2017年3月19日日曜日の投稿です。



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                     永田町2丁目の風





  ここ数週間の永田町の政治の話題というのは、内閣総理大臣の奥さんや、防衛

大臣の交友関係を取り上げて攻撃するような事ばかりが続いていますが、本来、

予算委員会というのは、 国民の為に使用される予算の審議の場所であって、特定

の政治家のスキャンダルを追求する場所ではないわけです。

 そう言うわけで、 予算委員長も もう少し質問の精査をして、理事会でそれに

ふさわしい質問や答弁を行うように話し合いの努力してもらいたいと考えます。

    

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  数年前の記事で、 それまで戦場では、「制空権をもたない軍隊は、制空権を

持っている軍隊に必ず敗れ去る。」 と言う時代から、 1991年の日本人が大勢

人質にされた 湾岸戦争の時から これが大きく変化していき、「 制宙権を持たな

い軍隊は必ず戦争に負ける。」 という事に変化して行ったのを紹介しました。


 
  「 制宙権 【せいちゅうけん】とは、戦闘地域の宇宙空間の支配権の事。」

  

少し簡単に復習も兼ねて紹介すると、 宇宙空間には軍事偵察衛星が飛んでいて

その戦闘地域の全体を写真撮影することで、 常時 戦場の陣地や部隊配備が

軍事偵察衛星で手に取るようにわかる時代となっていったのです。


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 1991年の当時、 練度が高く世界第4位軍事力を有し、戦車を中心とする機甲

師団を多数運用していたイラク軍は、 空の支配 つまり、制空権と言う考えは

あっても、宇宙空間の 制宙権と言う考えを持ち合わせていなかった。



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 1980年代のアメリカの宇宙戦略防衛構想の取り組みが始まり、この10年間の

 宇宙空間の軍事力への取り組みの違いが大きく影響したのが 湾岸戦争

 あったのです。

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   宇宙から常時 撮影が行われ、 イラク軍の陣地、軍事施設、部隊の規模、

 動きが 数分事にアメリカ軍に筒抜けになっていったわけです。


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  アメリカ軍は偵察衛星の情報を基に、 巡航ミサイル、航空機の精密誘導兵器

 で戦死者を極力出さないように配慮しながら、 イラクの軍事目標を潰して行き

 地上戦の前に、 世界第4位の強力な機甲師団が無力化されてしまったわけ

 です。



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 このお話は 数年前に詳しく紹介したので 今日はこの程度にして、 この湾岸

 戦争で ソビエト製のスカッドミサイル つまり弾道ミサイルで イスラエルやサウ

 ジアラビアの市街地がイラクによって攻撃されるという事案が発生し、当時 パトリ

 オット地対空ミサイルで迎撃が行われたのですが、 大きな被害が出たのは、

 日本では知る人が現在少ないのが現状です。

 当時、宇宙空間から落ちてくる イラクの発射した スカッドミサイルを撃破する

 ことは困難で、その多くが市街地に落下して、爆発したわけです。


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   日本の政治家、官僚、国民の多くが、 北朝鮮や、台湾、中国、ロシアから

 大陸間弾道弾が飛来しても、自衛隊イージス艦や、パトリオット3で迎撃して

 撃破が可能と信じ込んでいるようですが、 これは大きな間違いで そうではな

 いのが現状です。


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   これらの弾道ミサイルが発射される前に攻撃して破壊してしまうという戦術は

 憲法上 侵略行為に該当し、我国では行えず、 これらの弾道兵器が常時移動

 するので 場所の特定が困難です。

  現在では、 例えば北朝鮮で 弾道ミサイルが発射されると、15分から20分で

 日本の領土に落下してくると言われています。


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   現在の今の北朝鮮の能力で40発同時発射が可能な能力を有していると

  推測されていて、今後、 どんどんこの発射可能な数が年を追う事に増えて

  行く事は誰もが想像できることです。

  現在 イージス艦よりの海上よりの迎撃ミサイルで応戦し、 撃ち漏らしたのを

  地上配備の迎撃ミサイルで撃ち落として、日本国民を守る事になっていますが

  実は、机上の空論に近いのです。



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  イージス艦 1隻あたり、同時に宇宙空間に対して対応出来る迎撃数は2基

程度と言われていて、 アメリカ海軍の艦艇を加えても数が足らないのが現状

です。

  アメリカ海軍、 海上自衛隊の撃ち漏らした弾道ミサイルを 航空自衛隊

 パトリオット3で迎撃するという二段構えの防衛構想ですが、この迎撃システム

 全体の30パーセント程度しか、命中率がないのが現状です。

 つまり 湾岸戦争の時のイスラエルように、 撃破出来なかった ミサイルが

 落ちてくる可能性が非常に高く、 撃破しても 破片が 日本国内に落ちてくる

 のは防ぎようが無いわけです。


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  飛来する弾道ミサイルに 核兵器、 細菌兵器が登載されていたとしたら、

 日本上空で撃破出来たとしても、 それらの破片が 日本国内に降り注ぐことに

 なっていくのは誰でも想像できることです。

 放射能を発する金属が粉々になって 国民に降り注いだ場合、 細菌兵器が

 ばらばらになって 国民に降り注いだ場合、 どう対応するのかーー。

  それでは、 どのような方法で 日本という国土を守っていくのか、 どうしたら

 よいのか、 日本の永田町の政治家で考えている人、 具体的な意見を持って

 いる政治家は10人程度です。

 


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    日本の上空の宇宙空間に弾道ミサイルが飛んでくる以前、 つまり日本海

  の上で必ず撃破する必要があり、 それには 宇宙空間に防御衛星を配備し、

  地上コントロールで、飛来する弾道ミサイルを破壊する防衛システムの構築が

  現在急務であると考えています。

  現在、 日本の上空に 内閣府の管理する偵察衛星や、民間の衛星があり

  ますが、これらが故障したり、破壊された場合どうなるのか、 携帯電話など

  や、GPS装置などが麻痺して使用出来なくなり、日本は大きな混乱に陥ると

  推測されます。


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  日本も、 自分達の国土の空の上の宇宙空間の防衛について、国民によく

広報して、 国民全体で防衛する事を議論し、 侵略と防衛の違いをよく認識し、

我国の衛星が他国に攻撃されて 破壊される行為を未然に抑止し、 そして

宇宙空間を越えて飛来する 大陸間弾道弾からの攻撃に対する防御をよく

考えて、 予算をつけて、10年先、20年先を見据えて、計画的に実行していく

ことが国民の安寧な平穏な暮らしを守っていく上で、大切な事であると考えて

います。

  それには、宇宙空間を常時、監視して 防衛する組織が必要となり、みんなで

 考えて見る必要があると思います。


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   予算委員会では、もうすこし、国民の立場に立って、将来何が必要なのか

  もう少し 議題を精査して議論を交わしてもらいたいと考えています。



   【 次回に続く、 転載、コピー可 】