第1804回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語 】

第1803話 李氏朝鮮 丙寅教獄【へいいんきょうごく】事件の事。

                     2017年4月28日金曜日の投稿です。



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                     【 高宗の 父親 興宣 大院君 】


   【 前話 第1802話続きより。】


   日本の慶応2年 つまり1866年頃というのは、京の都から、長州藩こと

 毛利氏が追い出され、 会津藩が治安維持にあたっていた当時、孝明天皇

 崩御されたり、 徳川将軍 家茂 が大阪城で亡くなったり、函館の五稜郭が完成

 した当時、 朝鮮半島では多くの人が 権力を握った 興宣によって殺されて

 いったのです。

  その殺害の目的というか動機は何かと言うと、諸説があるのですが、有力な

 お話しとして、 自分の次男の国王 高宗の乳母であった、朴 マルタ なる

 女性を 汚名を着せて、葬り去るためであったと言う説が信憑性が高いようです。




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                 【  李氏朝鮮  高宗 国王 】


     この 高宗の乳母の 朴さんという女性が、思う様な政治方針の妨げ

     になっていた様です。


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     この 乳母の朴さんが、カトリック教の信者で、フランスカトリック教の神父

     ピエール、アンリ、ドリエ 神父ら、 教会関係者と謀叛を企てているとの

     容疑で、 カトリック教会の信者が、 申立を聞くことなく、捕らえられ、

     罪を作られて 拷問され、自白を強要され、処刑されていったそうです。



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         【  処刑された フランスカトリック教会のピエール 神父 】 




  当時、閉鎖性の強い王宮の出来事で、はっきりとした記録が少なく、 それ故、

  諸説があるのですが、 記録によると、 フランス カトリック教会の神父9人と、

  高宗の乳母 朴 マルタ なる女性を含む、約8千人の虐殺が、興宣の命令で

 


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                【虐殺を実行した 補盗大将 李 景夏 】

  補盗大将 李 景夏 なる人物の率いる兵士によって行われたと言われてい

  ます。

  当時の李氏朝鮮は、 面白くない相手を強襲し、 縛り上げてから、罪を

  作って、拷問し、 その罪を押しつけて、 殺害に至るという愚かな行為が

  平然と行われていたようです。

  これらの出来事を 丙寅教獄 【 へいいんきょうごく】事件と言います。

  今日、なぜこのお話を紹介したかというと、 実はこの事件で、フランス人

  カトリック教会の神父の フェリックス、 クレール、リデル さんが生き残り、

  鴨緑江を越えて、清国領に逃走し、 フランス海軍に救助されたのです。

 

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   このような経緯で、 フランス海軍が 朝鮮半島に出陣するきっかけとなって

  いったようです。


       【 明日に続く。】