第1833回 昭和の伝道師【 戦中、戦後のパイロットの物語 】
第1832話 辛未洋擾【 しんみ ようじょう】 アメリカ アジア艦隊の撤退の事。
アメリカ 海軍 アジア艦隊と、朝鮮の戦闘は、沿岸部で朝鮮側が敗北し、
朝鮮側が撤退し、双方 にらみ合いをするという事態になっていったのですが、
それは、 5年前のフランス側の戦訓を参考に、被害を恐れて、部隊を進めな
かったようです。
消したのです。
わずか3人の戦死者のみであったそうです。
つまり、アメリカ海軍 アジア艦隊は まったくの無傷であったのです。
どうして アメリカ海軍 アジア艦隊が引き揚げたかというと、理由は5年前のフラ
ンスと同じ弾薬の欠乏でありました。
当時、補給船を伴っていなかったので、交戦して 弾薬を消費すると、補給で
近くの港、 つまり 日本の長崎まで戻る必要があったのです。
この 辛未洋擾 【しんみようじょう】という戦争は、双方が勝利したと発表する
事になるのですが、 実際は アメリカ軍の一方的勝利であったのです。
宣伝したのですが、 実際は大敗であったのです。
朝鮮側では、 敗北の原因を考えるに、強力な艦砲を登載した 艦船を整え
朝鮮海軍の整備こそ、 次の国難に打ち勝つ方法であると考えるようになって
いったのです。
重要な港に陣地を築いて 大砲を置いていても、 その場所に相手が姿を
現さなければ、 なにも出来ないわけです。
つまり、兵力が無駄になるわけです。
新しい 洋式の装備の軍隊と、 風に頼らない 自走できる 海軍の艦艇
の整備と配備が叫ばれていったのです。
朝鮮半島や、日本でも、 西洋の文明開化の波が押し寄せてきたのでした。
【明日に続く。】