第1866回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第1865話 雲揚号事件前夜のこと。 2017年6月30日金曜日の投稿です。





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   朝鮮半島漢城 こと、今のソウルですが、 ここで 閔妃【びんひ】の弟夫婦

が爆殺された暗殺事件の翌年、 日本の明治新政府は、朝鮮に対して、揺さぶり

をかけていくのです。

 どういうことかというと、日本海軍の艦艇を派遣して、朝鮮に対して武力による

圧力をかけていくのです。

 つまり、 日本に黒船が来て大騒ぎになった、1853年の出来事の規模の

小さいような事を朝鮮に行って行ったようです。

  幕末に イギリスに発注していた、蒸気木造船の 雲揚【うんよう】 とも第二

丁卯 【だいに ていほう】の2隻を朝鮮半島に進めて、牽制行為を行って行った

のです。



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                       【 井上 良馨 海軍少佐 】


   これらの 朝鮮側への挑発行為を受け持ったのが、 日本海軍の井上 良馨

海軍少佐でした。

 雲揚 と、 第二丁卯 の2隻は艦隊を構成して、釜山沖に展開し、空砲を撃つ

などして、朝鮮側に挑発行為を行った後、 そのまま 朝鮮半島の海岸の海底の

深度などを測量しながら北上し、以前紹介した 朝鮮の首都の漢城の西の江華島

の沖合に進出して碇を降ろしたのです。



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   井上 良馨 海軍少佐は、 フランスや、アメリカが攻め寄せた、江華島

沖合で、碇を降ろしたわけです。

  後の言い伝えでは、 当時の勝 海舟の後の、海軍大輔の川村純義の提案で

朝鮮側を刺激して、 朝鮮側から攻撃してくるように、挑発を行って行ったようです。

日本の明治政府は、 朝鮮人が挑発に乗って攻撃して来たことを口実に、朝鮮に

因縁を付けようとしていたようです。



  【明日に続く。】