第1994回 昭和の伝道師【 戦中、戦後のパイロットの物語】
第1993話 甲申事変【 こうしんじへん 】 井上外務卿の漢城入城の事。
2017年11月28日火曜日の投稿です。
【 前話からの続き。】
1885年 明治18年の1月5日 大日本国 全権大使、 井上 馨 外務卿
したと言われています。
いよいよ、 大朝鮮国と、 大日本国との 和平協議が始まっていったの
です。
【 清国の北洋副大臣 呉 大徵 氏 】
この会談、 近くの別室に陣取って、 目付役の外務協弁 メレンドルフに
命令して 裏で仕切ろうとしていたのは、 清国の北洋副大臣 呉 大徵 氏で
大朝鮮国の代表者は、 左議政 金 弘集氏、 金 允植氏、 金 晩植氏、
魚 允中氏らか゜全権として同席し、 大日本国側からは、 井上 馨 外務卿
井上 毅【こわし】参事院議官、 朝鮮公使 竹添 進一郎 公使らが出席したと
言われています。
会議の冒頭から、 大日本国側の竹添 公使が 通訳を交えて、日本人の虐殺
事件を持ち出し追求、 それに対して、 外務協弁 メレンドルフが、日本陸軍と
竹添公使らが、反乱を起こし、清国の兵士が多数殺され、 朝鮮の現職大臣が
6名も殺害され、 朝鮮独立党の逃走者を大日本国に匿っていると追求し、多
いに協議は紛糾していったと言われています。
【 井上 毅【コワシ】 参事院議官 】
井上 毅 参事院議官が、「 大日本側は、 国王 高宗に招かれ、勅令を
受取り、昌徳宮に出向き、中で拝謁を待っているときに、いきなり清国の攻撃を
受けて 発砲は行ったものの、自衛の範囲の正当防衛であって、 これ、この
通り、 国王 高宗の 玉邇 が押された詔を受け取っております。」 と言うと、
朝鮮公使、 竹添 進一郎公使が、 懐から 国王 高宗の 印が押印された
勅令がしたためられた書簡をテーブルに広げたのです。
【 外務協弁 メレンドルフ 】
すると、 外務協弁の メレンドルフが、「 ソンナシナハ ニセモノデース。」
「 ミトメルワケニハ イケマシェーン。」 と 強行に強談し、「 アナタタチハ
ウソヲ ツイテイマース、 ムホンニンノ 朴 泳孝 ヤ、 金 玉均ラヲ スナオニ
ヒキワタシナサーイ ハナシハ ソレカラデース。」 と、 大日本国の外務省の
使節団に 強い口調で日本に逃走した 朝鮮独立党のメンバーの引渡を
強行に主張し、大日本国側の代表団に迫ったと言われています。
【 大日本国 全権代表 井上 馨 外務卿 】
ところで、 日本側全権代表の 井上 馨 外務卿は、 だまって聞いている
だけであったそうです。
【 明日に続く。】