第2078回 昭和の伝道師【 戦中、戦後のパイロットの物語】

第2077話 明治18年の 大阪事件の前夜のこと。


                         2018年2月21日水曜日の投稿です。




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             【 当時の 内務省と東京警視庁 の庁舎 】


   1885年 明治18年の12月の初頭、 東京の内務省に、次々と、自由党

 関係者の調書が集められ、 磯山 清兵衛 なる人物が白状し、 それによると

 朝鮮独立党の金 玉均 の呼びかけで 密かに大阪で秘密の合議が行われ、

 近畿自由党の首魁、 代言人 大井 憲太郎を中心とする一派が、商人を襲い

 軍資金を調達せしめ、 その軍資金を元に、朝鮮遠征部隊を編制し、その

 指揮官に、 栃木県 県会議員 新井 章吾なる人物が就任し、長崎に転進し、

 外国人商人から 武器弾薬を調達し、 朝鮮に軍事侵攻し、 清国人に天誅

 加え、 自由と民主主義の国家をまず朝鮮半島に打ち立て、その後、九州に

 攻め入りーー云々というお話しが、当時の内務卿 山縣 有朋 公ら幹部に

 報告されたそうです。


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          【 自由民権論者  磯山 清兵衛 氏  茨城県出身 】




  しかしながら、後のお話しでは、この報告された事件の筋書きは、内務省

  作って、無理矢理、 磯山氏を拷問して、母印を押さした調書であると言う説も

  あるそうです。


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                  【 当時の内務卿  山縣 有朋 公 】


報告を聞いていた 内務卿の 山縣 有朋公は、「 このーー腐り外道【くさ

りげどう、  道に外れた事を行う輩という意味】らが、 なんが、自由民権なら。」

と、多いに立腹し、「 自由党の外道をすべて捕縛して、徹底的にドロをはかし

ちゃれぃ。」 と命令し、 しばらく考えながら 沈黙して、「 おぃ、この 磯山言う

男のの調書を 新聞記者の連中に流して、 自由党に 強盗の汚名を着せて、

その後、政府は正義の為に 政府がうごきょうる 言う事を宣撫【せんぶ、 宣伝

広報すること。】せい。」と、 命令を出したそうです。


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 内務省は、 近畿自由党関係者が、何も罪もない 商家を襲い、強盗を行い、

倉の錠前を爆破して、 金品を強奪し、 世の中を乱そうとしているので、これを

事前に抑止するために、 近畿自由党関係者を一斉に捕縛すると全国に宣言し

どんどん 逮捕に踏み切っていったそうです。



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 伝えられているお話では、約170人程、確かな証拠や、確証は無いにもかかわ

らず見込み逮捕や、別件逮捕が繰り返され、 多くの人が拷問などで無理矢理

罪を着せられて、 無実の人も 罪人にされていったそうです。



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  山縣 有朋 公は、「 自由党の関係者に 長州に逆ろうたら、どういうことに

なるんか、よーーう、 教えちゃれぃ、 徹底的に ぶち くらわしちゃれい。」と、

容赦ない、 弾圧を行う事を命令したと言われています。



  【明日に続く。】