第2080回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第2079話 明治18年 大阪事件の作られていった供述のこと。


                        2018年2月23日金曜日の投稿です。




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   【 前話の続きから。】


  冷たい12月の冬に 土間に正座をさせられ、両手後にして縄で縛られ、

 髪はばさばさに乱れ、 涙も出なくなっていた頃、 逮捕された、景山 英子

 先生は、 正座したまま、両足のももを 棒で叩かれ 拷問され、 ムラサキ色

 から黒色に足が変色し、 痛みを通り越して、 それはそれは大変な日々をすご

 していたそうです。



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  取り調べを行っていた、一等巡査が、「 私、景山 英子は、岡山県の紅蒸学舎

なる塾を経営していた当時、皇国【おくに】に楯突くような事を行い、 岡山県知事に

咎められ、強制執行を受け、皇国にうらみをいだくようになり、大阪にて、妻子

ある代言人 大井 憲太郎の性欲を利用して、皇国に報復しようと計画し、 妻子

ある 大井 憲太郎を籠絡し、危険な薬品を入手して、2人で爆発物を製造し商家

を襲い、 罪も無い人から、金銭を強奪し、身の程をわきまえず愚かな事をいたし

ました。」と、叫ぶと、じろりと見て、「 これに間違いないんやな。」と、 問いただし、 

景山 英子先生が、「 ぜんぜん違います。」 としくしく泣きながら答えると、 「手

間のかかる 女狐がーー。」と言って、近くにあった物を投げつけ、多いに立腹し、

「服を脱がして、けつをださせぃ。」と叫ぶと、 2名の三等巡査が、 景山 英子 

先生の髪をつかんで、土間に顔を押しつけ、お尻を出させると、棒で、「 ふぅー

ーん。」と叫びながら、棒でお尻をたたき出したのだそうです。

「ぎゃーーーーっ、 いたーーい。」 と叫ぶと、 一等巡査が、「 どうやっ白状する

気になったんかいな。」 と、静かに語りかけると、 景山 英子 先生は、 「 ほん

まに うちは、「薬屋に 風呂敷包みを取りに行ってこい。」と言われて、取りに行った

だけなんです、 本当です。」 と言うと、 一等巡査は、「 もっと やるんや。」と

言って、 三等巡査達に拷問するよう命令を出したそうです。


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           【 若い頃の 景山 英子 先生  岡山市出身 】


 ばしっ、ばしっ お尻を棒で叩かれ、 感覚が麻痺して、 顔を冷たい土間の地面

に押しつけられ、 悲鳴を上げていると、 外から二等巡査が入って来て、敬礼する

と、「 景山 英子を釈放しろと、不当逮捕を訴えて、代言人がやって来て、騒いで

おります、 いかがいたしましょうか。」 と、 ヒソヒソ話をする声が聞こえてきた

そうです。

  当時、 景山 英子 先生は、「 うちの人【代言人 大井 憲太郎】が助けに

 来てくれたに違いない。」と思ったそうです。 


【 明日に続く。】