第2162回 昭和の伝道師【 戦中、戦後のパイロットの物語】

第2161話 東和洋行ホテル事件 被疑者 洪 鐘宇 逮捕のこと。


                        2018年5月21日月曜日の投稿です。




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【 前話の続きより。】

    上海のアメリカ租界に逃走したとされていた、 朝鮮独立党の金 玉均氏を

  殺害したとされ、 上海の日本領事館から逮捕依頼が出されていた 被疑者

  洪 鐘宇 なる朝鮮人について捜査が始まったのは、 翌日の3月29日の朝

  からであったとされています。

  彼は、 アメリカ租界の宿屋にいたところを 巡補房の清国役人に捕らえられた

  と伝えられています。

  そして、 金 玉均一行から行方をくらませていた 清国人 呉 静軒 なる人物

  も居場所がわかったものの、 事件については関与を否定し、 事件現場におら

  ず、 「初めて事件の話しを聞いて驚いている。」と申立、 自身は、清帝国 日本

  公使館 通訳官 で、 日本公使 李 経方 公使の命令で動いていると主張し、

  上海の 巡補房の役人は手が出せなかったそうです。



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               【 逮捕された 暗殺者 洪 鐘宇 氏 】


   ところで、逮捕された 洪 鐘宇 氏は、しばらくすると、清帝国中央政府

  からの圧力で、釈放され、なんと、 金 玉均 氏の遺体を 大朝鮮国の首都

  漢城に送らなければならないと主張し、 現地の上海 巡補房の役人や、

  アメリカ租界を統帥する アメリカ領事館を巻き込んで 一騒動に発展して

  いったとされています。

   金 玉均 氏の遺体を引き取りたいとする 大日本国と、いろんな摩擦が

  発生していったとされています。


   【 明日に続く。】