第3270回 災害避難の決断の勇気について。 模型公園

みなさんおはようございます。 2018年7月18日水曜日の投稿です。




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   【 前話の続きより。】



   2018年 7月7日土曜日 午前1時30分 新幹線が通過するような

ゴーーーーっと言う音がして、模型公園の家の西、700メートル程度の堤防が

水圧で破壊され、水田に泥水がどんどん入って行ったようです。


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   同日の 10分後の午前 1時40分頃に、同じような 新幹線が通過する

  ような ゴーと言う音がしました。

  ゴーと言う音は、堤防の決壊の音であったようです。


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   こうして 上下2枚の風景を重ねて比較すると よくわかります。

   普段は静かな水田が 泥海になって行ったのです。



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  そして、 さらに 1時50分頃、3回目の 新幹線が通過するような ゴーという

音がしたのを記憶しています。

 そうすると、堤防の崩壊は3回あったと思われます。

 模型公園は、 3回目に異変を感じ、裏の西側に懐中電灯を持って見に行って

土砂降りの大雨の中、異変に気がつきました。


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   この2ヶ月程度前に新築された、20代の夫婦の家ですが、僕にとっては

  大変印象に残る家となりました。

  新築のと家というのは 良いですね。


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   神社の門扉の支柱、鎖などを 外して、車が避難できるように作業した後、

 この家の前に戻り、大雨の中 撮影していったのが これから紹介する写真です。

 電池の残量を見ながら、要所要所 撮影したのを記憶しています。

 水は、普段北から南の海の方向に流れるのですが、 当時 逆で、南から

 波が押しよせていました。


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  僕は、この家のご夫婦とは面識が無く、お話しもしたことがありませんでした。

眠そうな顔つきで、心配そうな顔をして ご夫婦が家から出て来られたのが そう

ーー消防車が到着した 午前2時30分を回った頃であったろうと思います。 



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 僕が生意気を言って、 すぐ1階の思い出の品、 貴重品、 その他を2階に

あげるよう話をし、 考えていた2人は、 すぐ家に入って作業を開始されました。

2人とも こんな経験は初めてで、どうしようかと迷われていたと思われます。




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ちょうど この新築の家の前で 泥水はターンして、道路に注がれて行きました。

ここに、堤防でもあれば、下の民家が被災する程度が低かったかもしれません。

ちょうど、この写真を撮影した頃、 「ご夫婦が家の2階にいようと思う。」と語られ

たので、僕が、「いけません。 すぐ まず 車を浸水しない場所で、他の人の

通行にじゃまにならない場所に移動させてください。そうしないと、車のエンジンが

泥水でダメになります。」 と語り、 「 2階に上がっていて、 このまま水位が上昇し、

周囲が泥海となり、孤立したらどうするのですか、 もしかしたら、家が土台から

破損して、流されたらどうするのですか、 新しい家で 心配なのはお察ししますが

決断をしてください。」 と、 話しもしたこと無いのに、生意気に指図がましい言葉

を大雨の中、 ご夫婦に対して大声で叫んだ記憶があります。




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 そして、ずぃっと前に一歩出て、「 海の海面の満潮などにあわせて、さらに水面

が上昇する可能性があり、すぐ避難してください。 死にますよ。」 と、大声を出し

た記憶があります。

 当時、 どんどん 増水していったと思うのですが、 どんどん この新築の家の

 前を起点に、泥水が道路を水路にするように 南に流れて行ったことを記憶して

 います。 

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   朝の5時頃であったか、 上の写真の様な風景で、 海面の満潮が

 当時 正午頃と思われたので、 もうーー1メートル程度 泥水が上昇する

 可能性が高いと考え、 救助要請と陸上自衛隊への災害派遣要請をを行う事

 に思い至り、決断を行いました。



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   これは、14日の土曜日の写真ですが、 泥まみれの状態で、ここの家の

 前に立って、物思いに時間を費やしました。

 2人とも 共働きで日中は掃除などの時間は余裕が無く負担なようです。

 そして 先週から夜よく眠られてないのではと思いました。

 この日曜日は、お二人には、ゆっくりしていただきたいと1人で思ったのです。


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 朝早くから、スコップの音がしたら 目が冷めるであろうと考え、夕方の18時から

作業を行い、 おおよそ 音が出る作業を土曜日の日没までに終わらせました。



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 19時頃、若い奥さんが会社から戻られたので、 一言、「明日、日曜日の明け方

作業を なるべく音を出さないように作業させていただきます。」と 挨拶して

15日の日曜日の朝 5時から 手作業で ヘドロの乾燥したゴアゴアを除去

する作業を行うことにしました。

 そうーー軍手を2枚重ねて、草取りのように 手で ヘドロの塊を集めていき

 ました。


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  2人とも 大変な経験をされたようですが、見方を変えると、それが自信に

 なって行くと思います。

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    奥さんが、「父が日曜日のお昼から手伝ってくれる事になっていて。」と

 語られたので、「 ふふふふふっ 娘を心配して、炎天下の作業、用心して

 くださいね。」 と声をかけ、 全体的に ざっと ヘドロと草木を除去する作業を

 行いました。


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   土曜日、日曜日、ほとんど眠られぬ 避難生活、 週明けから会社勤め、

 次の週は、ゆっくり寝ていたいというのが、若い夫婦の思いでしょうと考え、

 作業をおせっかいですが させていただきました。



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   この場所に、護岸のような構造物を作って置けば、被害が少なくなった

  のではと思いますが、 農道の部分と、民地がどうなっているのか調査

  しないとわかりませんが、 ここを分岐点に 泥水が 模型公園の家の
 
  方向に入っていった場所でした。

  若い奥さんのお父さん、ひとつひとつ 確実に終わらせていく、丁寧な人柄

  のようで、僕もきれいになっていたので びっくりして、感心して シャッターを

  押しました。

  今日も これから、溝掃除に行ってきます。


 【明日に続く。】【 転載、コピー自由 】