第3281回 岡山市平成30年7月豪雨水害を考察する。模型公園

みなさんおはようございます、模型公園です。


                          2018年7月28日土曜日の投稿です。




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               【 JR山陽本線の高架下の水位計 】



【 前話の続きより。】


   今日のお話は、岡山県 岡山市の平成30年7月豪雨水害について

 振り返って検証する 第7回目のお話しです。

 過去の出来事を検証して、問題点を見つけて、未来に生かして行くことが

 肝要です。


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                【 水害の濁流の押しよせた位置図 】



  岡山県岡山市の今回の水害は堤防が決壊して、西側からの濁流が

押しよせて来たわけですが、 みなさんの自宅を中心にして、北を0度として

周囲360度にどんな災害の危険があるのか、 よかったら1度考えていただくと

よいと思います。

 それが、 火災であったり、崖崩れであったり、 水害であったり、地震であったり

高潮被害であったりするわけですが、 どこが、被害が発生する可能性が高いのか

事前に考察しておくことで大変な効果があると思います。




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           【  打ち寄せ、道路を水路にして浸水していく風景 】



 平成30年7月7日 深夜2時頃 周囲が暗く、情報が無く、周辺がどうなって

いたのか、 どこの堤防が崩壊したのか、まったくわからなかった。

つまり、情報が不足していたため、 このまま、避難していてよいものか、移動する

のかと言う事がよくわからず、 周囲がどんどん水没していき、孤立していったことを

僕は多いに反省する部分であると考えています。

 もう少し、機動的に避難する人を安全な場所に誘導移動出来なかったのか、どうで

あったのか、考えさせられました。 





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 行政から見ると、 避難所は少なければ 少ないほど、仕事がやりやすい

わけです。

 極端なお話しですが、 岡山市が避難所を1箇所にしぼった場合、人員も集中

出来て、補給場所も、通信手段も、その他も、1箇所で済むわけです。

反面、避難が1箇所に集中すると、その先どうなっていくのかーーー。

 みんなの車が1箇所に集中し、 避難交通渋滞が発生し、避難距離が伸びて

 社会弱者などの避難経路が遠くなっていく人が増えていきます。

 大きな混乱が災害発生時に発生すると予想されます。


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                     【 低地にある 瀬戸南高校 】


例えば、「 明日、 台風が来るので、みなさん 早めの事前避難をお願いします。」

と、岡山市の東区の助役が呼びかけて、避難所に指定されている公立の学校など

に市民を集めたとします。

そして、堤防が決壊して浸水していったら、その先どうなるのかーー。

校庭に駐車したマイカーは水没していき、 校舎の上部に避難者が殺到して孤立

していくことになっていきます。 


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          【 砂川 赤磐市より岡山市東区方向を撮影 】


  自ら歩いて、 この河川のどこが氾濫する可能性があるのか歩いて見ることは

 大変勉強になったのです。

 岡山県倉敷市の図書館の3階に江戸時代から明治時代までの水害の記録の

 旧中洲村史という資料があって、一夜にして明治時代に500名ほど水死した

 とか、毎年のような水害の記録があります。

 旧中洲村というのは、 現在の岡山県倉敷市酒津町周辺の古い地名です。

 僕はこういう記録を検証して、自分の家の周辺に当てはめてみて、考えて見る

 ことにしたのです。

 水害が発生しやすい地形とはどのような場所なのか、こういうところから勉強し

 てみたのでした。



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  まず、 直線の川というのは氾濫しにくいと言う事です。

  ストローのように一直線で水が流れていくからです。




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   直線でも、橋があって、橋脚に、流木などが堆積してダムのようになり、

  流れをせき止めて 堤防が決壊する事案も過去に報告されています。

  そして、本流と支流の合流地点、 今回の岡山県倉敷市の真備地区の

  ように本流の 髙梁川と、支流の小田川の合流地点での水害もこれに

  該当します。

  それから、曲線部分、 つまり川の流れの変化点でのオーバーフローが

  非常に多いいようです。




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 上の画像の矢印の JR山陽本線の高架下より徒歩で歩いて勉強して見ました。




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この画像をご覧ください、 赤磐市側から、岡山市東区方向にぐっと地盤が

低くなって行っていることが良くわかる風景です。

ここに濁流が押しよせると、道路が水路となり、南側、つまり岡山市東区

水没していくでしょう。



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    うきた橋に到着しました。

    避難を決める 砂川の水量の基準を決める場所として注目している

    場所です。



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   ここは、橋の橋脚に便利なことに JRによって、水位が測定可能なペイント

  が施されています。



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  ここの水位がどこまで上昇したら事前避難するか、今後研究を要すと思って

 います。

 
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     【 決壊の可能性がある 瀬戸南高校の西の砂川の堤防 】


瀬戸南校高校の西に砂川の変化点があって、 ここが注意を要すと思われる

場所です。



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    その場所は どばし と呼ばれる橋の周辺です。



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   この周辺も堆積物で 川の底が浅くなっているようです。



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  このように、砂川の変化点に 大量の堆積物があると、川の底が浅くなり、

 そうすると、水は 水位が上昇したり、 左右に広がって行くのです。


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  多いに注目したのが、 濁流の跡です。

  台風などが発生していく今後の時期、 行政と市民で考えて見る必要が

  あります。



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 仮に、この変化点で堤防が決壊し、濁流が県道37号線方面に進んだ場合、

 沖の交差点周辺から随時水没していくと推測されます。



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    例えば、 仮にこの堤防が決壊したとします。

   そういうことを 自ら想像して、 そうした場合、どういう危険が自宅に迫るの

   か現地を実際歩いてみたのです。



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   堤防の天端の舗装道路には、ヘアクラックが多数入っていました。


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   7月7日の決壊のように、 こういう場所から崩壊し、濁流が沖の交差点

 方向に進んでいったらと、僕は 南東方向を見つめたのです。




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      【 沖交差点方向を撮影、 中央がパナソニックの工場方向 】



  そうすると、 仮に この変化点で 堤防が決壊したとすると考えると、



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   県道37号線が水路となって、 岡山市東区 東平島交差点方向に

  濁流が流れ込み、水没していく可能性が高いと想定しました。

  7月7日は、黄色い矢印の方向からの浸水でしたが、青い矢印の

  浸水も充分考えられるわけで、僕は、 自宅周辺の災害の可能性に

  ついて、もう少しよく勉強し、 自ら徒歩で歩いて危険な箇所はないの

  か、研究して見ようと思ったのです。


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  みなさん、よく考えてください。

  これからお話しすることがとっても 大切な部分です。

  岡山市の行政が指定しているからと言って、 周囲の状況を把握せずに

  濁流が押しよせて水没する公立 小学校などに移動するのは愚かな事で、

  もしかしたら 水死する可能性があります。


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  まずは、ある程度危険を予知して、おおよその避難行動を家族と打ち合わせ

 しておく、こうすると、もし はぐれても、 双方が情報を共有していれば、合流が

 出来ると思います。

 夜中の突発的な災害でも、なんとか、避難するのにどの方向に進んでいくのが

 良いのか、 判断が容易になると考えます。

 水害の場合は、 とにかく 地盤高の高い場所、 水道、電気がある場所、

 こういう場所に 速やかに避難する、 そのルートも 実際に歩いて事前に

 確認しておくことが肝要です。


 【 明日に続く。】 【 転載、コピー自由。】