第3286回 行政の予算を使用しない防災対策その3 模型公園

みなさんおはようございます、模型公園です。


                   2018年8月1日水曜日の投稿です。



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   【 堤防決壊現場から被災地方向を撮影  今も湧水が流れ出す。】



  【 前話の続きより。】





   今日のお話は、先月の7月7日に発生した、岡山市東区の平成30年

  7月豪雨水害を検証して、少しでもその教訓を未来に生かし、行政の予算

  を極力使用せずに住民の間で費用をかけずに防災対策が出来ないであ

  ろうかという3回目のお話しです。


    

  「 おぃ どうして もうちょっと はように 教えてくれんかったんか。」と、





  被災者が口々に叫んだ 今回の水害事件ですが、 ほんとうに何とか

  予算を使わずに工夫した災害対策は出来なかったのか、当初、夜中と

  言う事で、 どこが決壊したのか、 どこが浸水したのか、どうすれば

  よいのか、 こういう事がまったく情報が無かった、 そして混乱して

  いったのですが、 前回お話しした 周辺の町内会と、その下部組織の

  班や組などの情報の共有というシステムを構築して、素早い行動が

  とれなかたのかと言う事を考えて見たいと思います。




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   被災地を中心におよそ2キロ程度の半径の 町内会組織が連携して

  災害情報を共有し、夜中でも連絡を一定の基準に該当する情報を伝達

  しあい、住民にいち早く伝える事が出来れば素早い避難、移動が可能に

  なります。

  今回もそうですが、119に電話して、 消防車が30分後に1台到着して、

  拡声器で住民に知らせようとしたのですが、遅かった、知らせることが残念

  な事に出来なかったのです。

  つまり、遅すぎたのです。 


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     【 第一波の 濁流が押しよせていった 平島団地西側 】




  しかし、振り返って 思い直してみると、堤防崩壊の濁流を1番に受ける

 事になっていった、 平島団地西側の数軒と、南古都団地の西側の数軒は

 致し方なかったとして、その周囲の住宅街については、何とか出来たのでは

 と思う様になっていったのです。 



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        【 第一波の濁流の津波が襲いかかった 南古都団地西側 】




    みなさんに、西側の住宅街に泥水の津波が押しよせていると、

   午前1時45分から2時の15分間の間にお知らせできていたら、

   少なくとも、車が水没したり、バイクが水没したり、 エンジンがかから

   なくなったり、廃車になるようなことは避けられたのではないかと思います。




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           【  堤防崩壊場所 岡山県岡山市東区砂川橋北付近 】



    どうしても、第1報というのは、 1番に浸水していった平島団地西側

 の住宅街や、南古都団地の西側の住宅街よりの住民の通報となります。

 少しシュミレーションしてみると次の様になります。



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        【 飛び散っていった、 堤防や川の砂の痕跡 】



  平成30年7月7日 午前1時30分 砂川の堤防が突如崩壊、

  浸水が始まる。

  津波のような濁流が、東の方向を0度にして180度広がって行った。


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                【 黄色いアローが、浸水方向 】


   いろんな人に聞いて回ったところ、堤防崩壊、そして浸水から15分後の

  午前1時45分頃には、西側の住民で異変に気がついた人が数人いました。

  これらの人の情報を、みなさんに速やかに伝達できなかったというのが、今回

  の教訓です。



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          【 濁流の津波が襲っていった パナソニック工場付近 】


  「午前1時45分頃、 濁流の津波パナソニック工場西側のソーラーパネル

  施設に到達、 フェンスなどを押し倒して、 北東方向に進みつつあり。」



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             【 泥の津波が押しよせて 崩壊したフェンス 】




   これらの情報がもたらされていたら、 平島団地町内会から、西平島

 各町内会に対して 速やかに通報し、 岡電ニュー平島団地などの住民に

 警報が発令できたはずです。




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  午前1時50分頃、 南古都団地 西側から道路を水路のようにして、濁流が

  東に向かいつつあり、 東平島交差点方向に向かいつつあり、 住民に対して

  警報を発令。



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  午前1時55分頃、 南古都団地 バス停付近 水深1,3メートルに達し、

  西平島、浦間、楢原方面の住民に警報発令。


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  午前2時頃、 農業用水路、道路を水路にして、濁流がパナソニックの工場、

 北居都神社北部の周辺が水没、 水深約80センチ、 西平島、東平島の住民

 に警報発令。



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   午前2時5分頃、 濁流の津波岡山市の指定避難所の平島小学校周辺

 に到達、県道37号線 水深50センチ程度、 沿線の住民に対して警報発令。



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  午前2時10分頃、 濁流の津波は 東平島交差点に到達、水深70センチ程度、

 国道250号線 通行不可能、 周辺の住民に警報発令。



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  午前2時10分頃、 国道250号線付近、ローソン水没、 濁流の津波

 南東方向に道路を水路にして進みつつあり、 周辺の住民に警報発令。



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  午前2時15分頃、 濁流と津波は県道37号線を越えて、矢井方向に進み

 つつあり、 周辺の住民に対して 警報を発令。


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 午前2時15分頃、 濁流と津波は東平島上 バス停方向に進みつつあり、

 東平島小学校などの岡山市指定の避難所が浸水、住民に警報発令。



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   午前2時15分頃、 パナソニック工場周辺 大規模浸水、水深80センチ程度

  周辺の住民に対して 警報発令。


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  東平島団地、南古都団地 周辺の住民は、避難所の平島小学校が浸水した

 ので、 北居都神社周辺に 避難所を変更、警報を発令。



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  こういう風に、 住民の情報を速やかに町内会の組織で吸い上げて、周辺の

 町内会に 一定の基準を設けて、 その基準に基づいて 知らせていくことが

 出来ていたら、 岡山市の指定の避難所の 平島小学校に行こうとして途中で

 道路が水没して孤立したとか、 寝ていて知らずに、 気がついたら胸まで

 泥水が家の中まで入ってきたとか、 そういう事が少なくなっていったはずです。

 今回、 1,3メートル程度水没した 南古都団地などでは、死者が出なかった

 のが不思議なくらいです。

 1階で熟睡していて、そのまま水死していても 不思議ではなかった。


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    ところで 平成30年7月7日の岡山市東区の7月豪雨水害は、真夜中の

  出来事で寝ていた人達に どうやって 水害の警報を速やかに知らせるのか、

  大きな問題だと考えます。

  次回は、 情報を個人から集めて、周辺の町内会に連絡していくシステムを

  作った後、 真夜中の寝ていた人達にどう伝えるのかについて考えたことを

  紹介して行きたいと思います。


  【 明日に続く。】【 コピー、転載自由。】