第2215回 昭和の伝道師【 戦中、戦後のパイロットの物語 】

第2214話 春生門事件のその後のこと。

                        2018年8月16日木曜日の投稿です。





イメージ 1



    【 前話の続きより】





   人々の間に身分を作り、それぞれの身分の階層を対立させ、忠義なる言葉

を重んじるよう広報して、人々を支配していた 李 王朝では、 「国王の高宗が

監禁されている。」などと言う言葉に、忠義を唱えて1200名程度が集結し、王宮

に押しかける事件が発生し、 この事件を 押しよせた王宮の門の名前をとって

春生門事件【チョンセイムンサゴン】と呼ばれているそうですが、前話のアメリ

合衆国の宣教師や武官などが国王 高宗に面会し、「 監禁されている。」と言う

お話しが嘘偽りであることがわかると、1200名近い暴徒は空中分解して去って

行き、逆に、「 この男が事件の張本人です。」と、十数名を縄をかけて王宮に

事件関係者が突きだしてきたそうです。



イメージ 2



                    【 大朝鮮国 国王 高宗 】


   これらの人が、本当に煽動者であったのか、 自らの身を犠牲にして他の

 人をかばったのかは不明ですが、李 道徹 なる人や、南 萬里なる人や、

 その他 9名が縄で縛られて連れてこられたそうです。

 後の取り調べで、 内閣総理大臣 金 弘集 氏の殺害を計画し、騒ぎをおこし

 そのどさくさに紛れて、王宮に入り込み、計画を実行しようと、「国王は日帝

 金 弘集らに監禁されている。」と言う根拠の無い話をふうちょうして、騒動を

 煽動したと自白したとあります。

 これが 本当であったのか、無理矢理罪を作られて殺されたのかは不明です。




イメージ 3
 


  
  アメリカ合衆国の公使館は、この事件以来、内政不干渉の立場から、朝鮮

の王朝の事には 口出しや行動は控え、 春生門事件にかかわった 海軍の

水兵などを国に帰国させたと言い伝えがあります。

しかしながら、当時、 どんどんいろんな事件がたて続けに起きていき、その

背後にはロシア帝国 公使館が暗躍していたとされています。



 【 明日に続く。】