第2219回 昭和の伝道師【 戦中、戦後のパイロットの物語 】
第2218話 露館播遷【ろかんばんせん】のこと。
2018年8月20日月曜日の投稿です。
【 大朝鮮国 国王 高宗 】
【 前話の続きより。】
明治29年 1896年2月11日 突如 王宮から 国王 高宗の姿が消え、
南側からは反乱軍が押しよせ、景福宮では大騒ぎとなり、金 弘集 内閣は
王宮にとどまって防戦することを決定したようですが、 次から次へと逃亡
する人が後を絶たず、 そして 反乱軍が王宮にどっと押しよせて占拠されて
しまったと伝えられています。
北側に逃走していった人達も 追いかけられて殺害され、言い伝えによると
逃走した 魚 允中 氏らも 逃走の途中包囲されて殺害されたとされてい
ます。
ところで、 国王 高宗 はどこに行ったのかと言うと、後にわかったお話し
ですが、ロシア公使館に逃走していたことがわかったそうです。
つまり どう言う経緯か、国王は隠密に王宮を抜け出して、 ロシア帝国の
朝鮮公使館に出向いて 保護を求め、 以後、ロシア公使館で暮らすように
なって行ったとされています。
これを 朝鮮半島の歴史で、 露館播遷 【 ろかんばんせん 】と呼びます。
ところで当時の 内閣総理大臣であった 金 弘集 氏は 国王の逃走した
景福宮という王宮にとどまり、みんなが逃走してガランとした 王宮内で、
逃げるのは恥であると考え、 賊徒に包囲され 捕まえられていったとされて
います。
こうして 日清戦争が終わって 約1年後の寒い2月11日 大朝鮮国の
日本よりの開化派の穏健派の金 弘集 内閣はロシア帝国が支援する
反乱軍に武力によって倒されていったのです。
【 明日に続く。】