第2201回 昭和の伝道師【 戦中、戦後のパイロットの物語 】

第2200話  海軍兵学校 第52期 練習艦隊 関東州沖到着スのこと。



                         2018年8月22日水曜日の投稿です。





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【  前話の続きより。】



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  【 大正天皇の3男 高松宮宣仁 少尉候補生  昭和天皇の弟 海兵52期 】

 


  関東大震災があった翌年の大正13年8月、 高松宮 宣仁親王殿下が

座乗する 海兵 第52期の少尉候補生を乗せた 日本海軍 練習艦隊の 浅間

出雲、八雲の3艦は、現在の中華人民共和国遼東半島方面に転進していた

のです。


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                  【 大正時代の 朝鮮半島の地図 】


  関東州【かんとうしゅう】とは、何かと言うと、戦前、遼東半島は日本の領土で

 多くの人が、戦後、日本人が 京都や奈良を修学旅行するようにこの地を訪れて

 いた観光地であり、交通、商業の拠点であったのです。


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  よく、戦前の満州関東軍司令部 というお話しや名称が出て来ますが、

 この関東州の陸軍の守備隊の司令部というのが 名称の始まりであった

 のです。




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  当時、私達は艦内の講堂室で、日清戦争の後、わずか1年程度で大日本帝国

の勢力がロシア帝国の勢力に、知らない間に根回しをされて 朝鮮国王をロシア

公使館に移動させて、 金 弘集 初代内閣総理大臣らを殺害して、政権を転覆

させて、 ロシア帝国がその影響力を強めていったというお話しを聞かされて、

「 ロシアにも 当時 知恵者がいて、 大日本帝国は、始めに一本とられて、

 急いで、面を打って出て、 返し胴をとられたようなもんやなーー。」と、思った

 のですが、 そんなことを口走ると 制裁訓練ものでありまして、黙っていたのを

 記憶しています。



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 関東州には子供の頃、本で読んだ乃木将軍が活躍した 旅順があって、日本人

 は1度はここを訪れて見たいと思う人が当時多かったのです。

 だから、関東州沖に練習艦隊が転進したと言う事は、旅順に行くということを

 みんな予想して、 「 いゃーー旅順にやっといけるんや。」 とみんな口々に

 喜んでいったのです。
 

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     「 プップップップー プップップップー、プップップップップーーー。」


   みんなで、「次の入港地は旅順に間違いあるまい、203高地に上がって

  戦死した人達に敬礼するんや。」と 話していたら、ラッパ信号がなりまして、

  「 おっ、 いよいよ 入港やがな、 甲板に整列や。」 と、そんな会話をした

  のを覚えています。 



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   少し朝鮮半島の出来事を長く紹介したのですが、私達 海軍兵学校52期

 の少尉候補生は、明治28年に三国干渉と呼ばれる出来事で、ロシア帝国

 横取りされていった 遼東半島に到着することになったのです。

 今から94年前の出来事でありました。


  【 明日に続く。】