第2277回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第2276話 日本海練習艦隊 出雲大社 参拝のこと。


                       2018年11月12日月曜日の投稿です。




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                 【 大正13年撮影 稲佐の濱 】

【 前話の続きより。】



  大正13年8月、日本海練習艦隊の浅間、出雲、八雲の3隻は、島根県

杵築沖にアンカーを打って停泊し、 私達 海軍兵学校 第五十二期の少尉候

補生、 機関学校少尉候補生、主計学校少尉候補生などは、二手に分かれて、 

つまり半舷上陸を行ったのです。



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   当時、狭い艦内から解放され、 地に足がつくことで非常に満足するというか

 私達は非常に上機嫌であったのです。


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 ところで 当時、出雲大社に参拝できると言う事で他の兵員もみんな楽しみに

 していたのですが、


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 一人で土産物を買い求めたり、勝手な自由行動は厳禁で、集団行動の軍隊では

 そのような気ままは許されなかったのです。




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    私達は、他の兵員と一緒に短艇に乗って上陸したのですが、周囲は

 初めて見る風景でした。

 「 全員 足踏み始め。」  「 行進開始。」 と号令がかかると、軍歌を

 歌いながら 海岸の砂浜から出雲大社に向かったのです。





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              【 大正13年 撮影 出雲大社 】


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             【 大正13年撮影 出雲大社 本殿。】




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         【  大正13年撮影  当時の出雲大社 参拝の様子 】


      ところで夏の暑い8月に 島根県出雲大社を訪問して願い事を

      唱えながら 参拝することになったのですが、願い事を唱える前に

      部隊長から 願い事についての訓示を受ける事になったのです。

      それは他の兵員と違い 私達海軍将校は私生活についても厳しい

      軍律があったのです。



  【 明日に続く。】