第2485回 昭和の伝道師【 戦中、戦後のパイロットの物語】
2018年11月20日火曜日の投稿です。
【 前話の続きより。】
「 なんで、こないなこと わてらが せにゃあ ならんのやっ。」 と言うような
そういう作業が続き、わずか2時間程度の自由時間も、これからと言う時に
服装検査なるものがあって、何度もやり直しをさせられ、私達は、いらいらと
させられたのです。
何度も何度も服装検査をさせられて、やっと「 合格。」との判定をしていただき、
外出したのですが、残り時間はわずかとなっていて、 どこかに遊びに行くとが、
そういうことは出来なかったのです。
当時は、 1流のお店以外行くなと言われていて、 ちよっと 冷たい品でもと
思っても、 小さなお店に出入りすることは禁止されていたのです。
服装、お店など、海軍の品位を保つと言う事で、それはそれは厳しい厳命が
なされていたのです。
そう言うわけで、小さな店先で氷菓子など食べているのが見つかると大変な事に
なるので、結局、何も出来ずに艦に帰隊したのを覚えています。
私達の部隊は、 あっという間に舞鶴要港部での作業を終えて、次の目的地
に出港していったのです。
次の目的地はどこであるとか、 そういう説明は一切無しで、どこに連れて行かれ
るのか全く知らなかったのです。
しかし その風景から 進行方向右手に陸地が見えていたので、舞鶴から
みんなで推測していたのです。
おおよそ、次の目的地は 北海道の小樽か 函館か、青森県の大湊か
そのあたりであろうと思っていたのですが、残念な事すべて外れて違う場所
であったのです。
【 明日に続く。】