第2493回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】
2018年11月28日水曜日の投稿です。
【 前話の続きより。】
函館に入港したのです。
当時、 シベリア出兵で 陸軍の物資をウラジオストックに運ぶことで繁盛して
いた小樽港は、加藤 友三郎 内閣のシベリア撤退の決定で火が消えたようになり、
人口がというか、 食糧バブルのブローカーや、陸軍相手の商売人達が
消えていった、 そう言う時代であったのです。
反面、 私達が入港することになった 函館は、北海道に渡る人達が
必ず降り立つ 北海道の表玄関の港で、以前と変わらぬ賑わいのある
そういう港であったのです。
私達は、甲板に 答舷礼で整列して、残暑の函館港に投錨することに
なって行ったのでした。
【 明日に続く。】