第2519回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第2518話 ランツベルク刑務所の雑居房のこと。



                          2018年12月24日月曜日の投稿です。



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   【前話の続きより。】



   普段はおとなしい 真面目な性格の ルドルフ ヘス という人は、一旦、

 死に直面したり、 何かをしなければならなくなった時、猛牛が突進するように

 勇敢に突撃する正確で、時折、問題を起こしたことも報告されています。

 そんな彼が、1923年11月のミュンヘン一揆に参加したのは、遠くから


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  ヒットラーの独特の演説を聴いて、 フランス人の理不尽な行動や、ユダヤ

 悪徳金融組織から、大ドイツ帝国と、その中のバイエルン王国を守らなければ

 ならないと愛国心に火がついたからと言われています。

 彼は、ヒットラーが逮捕されて 裁判を受けていると知ると、 自首して、禁固18

 ヶ月という刑を言い渡され、 ランツベルク刑務所 という刑務所というか、古城

 に連れて行かれたそうです。



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                    【  当時の ランッベルク刑務所 】


   ここの雑居房に連れて行かれ、 そこに 党首であったヒットラーと一緒に

  暮らすようになって行ったそうです。

  単独房というのは、 1人で入れられる牢屋のことで、 雑居房というのは

  数人で入れられる 牢屋のことをさします。


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   そこの雑居房は 現在作業場となっていて、明るい広い20畳程度の広さの

   部屋だったそうです。

   ヘスが連れて行かれた当時、 ヒットラーは落ち込んでいて、食事もろくろく

   食べれない状態であったと言い伝えられています。

   それは、禁固 5年というと、 彼にはとても長く感じ、絶望に覆われていたよう

   です。

   元気のない ヒットラーを討論に誘ったのは ヘス副総統だとされていて、

   その討論の内容は、 娑婆に出て とのようにして 政権を取り、政治を進め

   大ドイツ帝国から フランス人を追い出し、 悪徳金融組織のユダヤ人組織を

  壊滅させるかというそういう内容であったそうです。



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    次は 失敗しないたためにはどうしたら良いであろうかというお話しを

    繰り返し討論していく過程で出て来た答えは、 「 投票箱に 我等の未来が

    ある。」 という 結論に達したそうです。

    暴力によって政権を取れば、短時間に事が成就するが、同様に短時間で崩壊

    することもある。

    合法的な選挙で 議席を得て、党員を増やし、政治資金の寄付を広げ

    権力を得ると、 それは国家によって 権力が保証されるわけで、この方法

    で刑務所から出所後、 新しい政党を作ろうという構想が雑居房で語られた

    とされています。




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    こうして 刑務所の雑居房の中で、後に総統となる アドルフ ヒットラー

    副総統となる ルドルフ ヘスの討論の始まりは、 落ち込んだヒットラー

    元気つけるために、ヒットラーに水を向けて始められた雑談からスタート

    していったようです。

    そして 暴力から 選挙による合法的な権力を得るという方針転換が

    語られたとされています。




    【 明日に続く。】