第2571回 昭和の伝道師【 戦中、戦後のパイロットの物語 】
2019年2月15日金曜日の投稿です。
【 前話の続きより。】
横須賀を出港して6日目の1924年 大正13年の11月16日、 水平線に
虹のかかった 月が見えまして、「 不思議なもんやなぁーー。」と、他の候補生
と一緒に見物したのを記憶しています。
それは それは 神秘的な風景でありました。
日付が替わって 翌日の17日になると 突如ラッパ信号がなりまして
私達は甲板に集合させられたのです。
疲れはピークに達していた候補生が多かったのです。
何をさせられるのかと 耳をすまして聞いていると、「 これより 第1回基本
演習を行う、全員、戦闘配置につけ。」 との発令であったのです。
私達は 以前紹介したように、決まった持ち場はあったのですが、残念なことに
雑用係であったのです。
こうして 私達の乗り組んでいた 練習艦 八雲は太平洋の洋上での
演習を行うことになって行ったのです。
後日聞いたところでは、 艦隊の 浅間、出雲 も同様に演習を行った
させる為に 演習を企画したようでありました。
【 明日に続く。】