第56回ドイツ75ミリ対戦車砲を製作する。初心者の方への手引きその④

みなさんこんにちは、2012年1月20日の投稿です。
 
本日は、午前中は、薄暗い曇り空でしたが、午後から晴れてきました。
 
自宅で、湯を沸かして、好みの茶碗で、お茶を点ててみました。
 
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すこし、あわてて茶筅を回したので、一部大きな泡になってしまい、心が乱れていたのかもしれません。
 
この上が白い雲のようで、下部が、黒いお茶碗は、江戸時代初期の研師、本阿弥光悦【ほんなみ こうえつ】
 
が、娘が嫁に行くので、嫁入り道具として自ら製作し、焼き上げた茶碗で、【ふじさん】と銘があります。
 
国産の茶碗では、志野焼の【うのはながき】という茶碗と、この【ふじさん】という茶碗が、国宝に指定されている
 
名碗で、画像の茶碗は、昭和の写し物です。
 
 
 
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上が白で、下が黒で、パトカーのような出来ですが、下の画像のように、全体にかんにゅうが、かかっていまし
 
て、お茶がしみこんで、良い風景になっています。
 
 
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びわれのような所を、【かんにゅう】と呼びまして、お茶がしみこんでいき、だんだんと風景が変わっていきま
 
す。
 
筆者は、この【ふじさん】という名の茶碗を気にっいていまして、時々、茶を点てて楽しんでいます。
 
本阿弥 光悦という人は、剣豪 宮本武蔵の小説にもでてくる人で、刀剣の研師で、絵画、工芸に秀でて、美術
 
界では有名な、巨人です。
 
おそらくは、冨士山になぞらえて、この茶碗をデザインしたのだと思いますが、美的感覚には、尊敬します。
 
そんな感じで、お茶を楽しんだ後、昨日の塗装の続きのお話です。
 
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昨日は、下地に濃いジャーマングレイという色を全体に塗装しました。
 
一般の方は、これで完成でも良いと思うのですが、これからもう一度も塗装していきます。
 
下地塗りの時に、出来ればスプレー、もしくは筆で、と解説しました。
 
スプレーは、均一に塗装できて、仕上がりが良いので、出来ればスプレーをおすすめしますが、本日の塗装は。
 
通常のスプレー缶では、出来ませんので、これから器具を紹介します。
 
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ここに載っているのは、ハンドスプレー【通称 エアブラシ】と呼ばれる器具です。
 
全部そろえると、6~7万円かかります。
 
最近はも安い、海外物もあるようですが、故障、破損等の部品補充を考えますと、国内のメーカーがおすすめで
 
す。
 
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この画像のように、指で、押さえて色を吹いていきます。
 
1万円前後ですが、コンプレッサーとか、いろいろな設備の道具が必要です。
 
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こんな具合に、塗装の台とか、換気扇も買うと良いでしょう。
 
今回は、こんな器機は、かえないという人向けに、筆で作業していきます。
 
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用意する道具は、お豆腐の食べた残りのトレーと、ブルーとジャーマングレイとホワイトの塗料です。
 
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今までは、捨てていたのですが、再利用して容器で使います。
 
普通の豆腐よりすこし小さめの豆腐のトレーを使用します。
 
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白をたくさん入れると、当然白ぽい色となり、日に当たって、色がさめたような色になります。
 
物の、端の部分を色を薄くして、中央を濃くする場合と、中央を薄くして、端を濃くする場合がありますが、
 
今回は、前者で行きます。
 
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砲兵隊の兵士は、当然毎日のように、前線でも砲の手入れを行っているでしょうし、よく最近眼にする、
 
意図的に、過剰に泥だらけにするとか、そのような事は、今回さけて、わかりやすいように、上のパッケージの
 
ような雰囲気で塗装を行います。
 
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業界では、色を混ぜ合わせて、色を作ることを【調色】と読んでいます。
 
今回は、下地で濃いジャーマングレイを塗装していますので、これを陰の色として、薄いブルーの濃い色をまず
 
調色していきます。
 
この溶液をスプレーにノズルがつまらないように、薄めて、エアブラシで、吹きつけしていくと、速くてきれいなの
 
ですが、今回は、これを筆で、塗装していきます。
 
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どこをどう塗るとかは、個人の好みですが、今回は、薄い色を外側に、だんだん内に入るに従って、濃くなるよう
 
に仕上げていきます。
 
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すこし、青っぽいジャーマングレイになりました。
 
白を添加すると、白っぽいジャーマングレイになって、ひなびた、前線での雰囲気を出すには良い色になりま
 
す。
 
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砲弾の弾を込める部分や、発射する部分は、すすがつきますので、フラットブラックに、メタリックグレイを
 
調色して、薄く、すらっと塗っていきます。
 
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ここで、すこし乾燥させまして、さらに、色を加えていきます。
 
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ジャーマングレイを水溶液で溶いて、薄く調色した溶液に、綿棒を入れまして、すすを散らしていきます。
 
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この作業を、上に下にと続けていきまして、塗装していきます。
 
車輪等は、砂埃の汚し塗装をされる方が多いのですが、あえてせずに、外周の縁をフラットブラック、走行時に
 
剥げた部分を、メタリックグレイ、さらにガンメタルを調色して、上塗りして仕上げることにします。
 
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大砲を撃ったときに、砲身がスライドして下がって、こする部分は、昨日下地で、メタリックグレイを薄く塗りました
 
が、さらに上に金属の黒光りがするように、ガンメタルを薄めて調色した塗料で、金属感を出していきます。
 
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野砲は、当然野ざらしで、雨に打たれて、錆びますが、常時砲兵が手入れをしているので、そんなにサビが浮く
 
ことは少ないのですが、ボルト部分の下部等、錆を表現していきます。      
 
フラットブラウンの使用済みのビンに、錆びた色を表現する、こげ茶色を調色して、楊子の先で、塗装します。
 
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この錆の表現の塗装は、やり過ぎたら、くどくなるので、ほどほどにしましょう。
 
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防弾板の、折り曲げ部分の一部も、さびを作っていきます。
 
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大砲の脚の部分も、取っ手の部分とかに、さびを作っていきます。
 
後、火等で、あぶって、防弾板を変形させたりして、破損を表現したりする技法がありますが、意図的にやり過ぎ
 
ますと、目障りになりますので、今回は、整備された対戦車砲という設定なので、又の機会に紹介します。
 
 
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こんな感じで、塗装を数回に分けて、塗装していき、自分のイメージに近づけていきます。
 
終わりはないので、納得するまで、塗ってみてください。
 
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基本的には、薄い色から仕上げていき、濃いい色へ塗っていく、この方法が良いと思います。
 
今回は、青みのかかった、ジャーマングレイを塗装しました、下地の濃い黒に近いジャーマングレイを陰として、
 
大砲の端の部分を薄いブルーを調色した、ジャーマングレイを塗装して、中央に行くほど、黒色が濃くなるような
 
塗装にしてみましたが、前線で長時間、降雨にさらされた、汚れたジャーマングレイを表現するときは、白を多く
 
添加して、白っぽいジャーマングレイを塗っていき、個人の好みで塗装されれば良いと思います。
 
明日は、兵士の仕上げ塗装を行おうと思います。
 
それでは、みなさん1月20日の良い夜をおすごしください。