第23回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語。】

第22話 志を新たにする。
 
宿舎の部屋に戻ると、友人の堀内が、「あー、もー、体の至る所が痛くて、痛くて、おまけに、日に焼けてヒリヒリ
 
して、どうにも、こうにも、やれんわい。」 と泣き言を言うものだから、「わしはー、最後までこの合宿をがんばっ
 
て、ちゃんとした、泳ぎ方を身につけて、海軍で、がんばるんじゃ。」と行ったら、堀内が、「たこは、陸軍士官学校
 
に行くんじゃなかったんかいのー。」とからかうから、「さっき、海軍の人と、話しをして、絶対海軍でがんばること
 
にした。」と話しをしたと記憶に残っている。
 
物事、計画を立てて、実行するということは、良い話しを聞いたと思い、みんなが、寝静まったあと、横になって、
 
どうするべきか、腕組みをして考えてみた、もう少し、どのような試験問題が出るのか、調べて情報を収集して、
 
入学試験までの残りの日数を調べて、行動予定を作って、検討してみるべきだと思い、睡眠に入った。 
 
翌日も、海岸の砂浜で、水泳の稽古をして、今度は、岸から300メートルのところに、船を浮かべての往復であ
 
った、当然、足はつかないし、随分と沖は、流れと波があり、大変であったが、歯を食いしばって、がんばったと
 
記憶が残っている。
 
泳いでいる途中、「そうだ、敏恵さんの本屋で、過去の問題などを調べて、問題集などを取り寄せてもらおう。」と
 
ひらめいたのも、泳いでいる最中であったと思う。
 
【次回に続く。】