第280回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第279話   国語、漢文の入学試験の合否発表の事        2012年11月16日 金曜日の投稿です。
 
 
 掲示板に、合格者の番号が貼り出されたのであった。
 
 なんと、5名しか、番号がなかったのであった。
 
 最後に、1020番の自分の番号があったので、 ほっとして、正門で、立ち番の兵士に挨拶して、
 
宿屋に、歩いて帰ったのであった。
 
 毎年、1名か、2名か、3名か、そんな人数しか、合格せず、全国でも、150人前後が海軍兵学校の一学年の
 
定数なのであるが、今年は、軍拡で、300名近くの定員に増えているそうなのだが、明日からの試験が、心配で
 
あった。
 
来年は、浪人するわけにはいかないので、なんとしてでも、合格せねばと、決意を新たにして、宿屋に帰った
 
のであった。
 
 
 
イメージ 1
   
 
        女将に丁重に、弁当箱と水筒を渡して、「今日も合格したので、明日も頼みます。」と
 
御願いすると、「まあーーよかったわ、 仏壇を拝んでいて、効果があったみたい。」と、喜んでくれたのであった。
 
自分の借りている部屋に入ると。
 
  どっと疲れが出て、連隊から歩いて帰って、のどが渇いたので、1階の台所に降りて、水を飲みに降りた
 
のであった。
 
 
イメージ 2
 
 
 
 
            囲炉裏旗に、川魚が串に刺して、炭火で焼いている最中で、「女将さん、うまそうやな。」
 
           と、つぶやくと、「今日のね 夕食用よ、吉野川で取れた魚みたい。」と、教えてくれたので
 
           あったが、実にうまそうである。
 
           葛城の山中に暮らしていると、なかなかいただけない珍味で、夕食が楽しみであった。
 
 
 
イメージ 3
 
 
            夕食は、焼き魚と、刺身で、サメ皮でワサビをすりつぶして、醤油と合わせていただいた
 
            のであるが、  大変美味しかったと、記憶している。
 
 
 
【次回に続く。】