第280話 大正10年5月9日の
広島市内の朝の事 2012年11月17日土曜日投稿です。
場所は変わって、
広島市内の源田實の下宿先、 朝方、早朝、源田實は、配達されていた、新聞を広げて
ある記事に、目を通していたのであった。
ヨーロッパで行われた、世界大戦では、当初は、偵察が任務であった飛行機が、そのうち、
機銃を積んで、偵察用の気球、飛行船を攻撃するようになり、さらに、爆弾を手で投げて、
強固な、地上の陣地を攻撃するようになったのであった。
どんな、陣地でも、雨のように上から、ダイナマイトが落ちてきたのでは、たまった物ではない。
実験飛行を始めたという、新聞記事であった。
この新しい試みの記事に、源田實は注目し、 この飛行機という物が、この先、戦況に
どのように影響してくるのかと、考えたのであった。
記事には、イギリスから
パイロットの教官を高額のサラリーで招いて、海軍からの志願者が、
教育を受けているという、そういう内容であった。
空を鳥のように、飛んで、軍艦の上から、爆弾を落として、船を沈める時代の到来であった。
【次回に続く。】