第317回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】
第316話 海軍兵学校 口頭面接試験の事 。 2012年12月23日 日曜日の投稿です。
源田實は、下宿を出発して、一路、広島城の第5師団司令部を目指したのであった。
夜中に、雨が降って、少しばかり地面が濡れている、そんな、道を歩いて、大手門まで行ったのであった。
当時は、24年後に、一瞬のうちに、この広島城が、消えてて無くなるとは、思いも
よらないことであった。
大手門の立ち番の兵士に、「広島第1中学卒業 源田實、 海軍兵学校、
入学試験のため、入ります。」と、元気よく挨拶すると、「本日は、あそこの、2階建て
の兵舎にて、試験がある予定である。
掲示板の所に、案内が貼り出してあるので、良く確認して、対応するように。」と、
案内があり、そのまま、掲示板の所に行くと、同級生の、井上、重森などが、
立って、礼や、回れ右などの練習をしていたのであった。
「 おうーー、わりゃー、やっとるのーーー。」と、声をかけると、「おうーー、源田、
どうかいのーー、平本中尉の指導の通りにやっとるんじゃが。」と、言うので、
「なかなか、えー感じじゃーー。」と、言うと、「ほうか。」と、嬉しそうな顔で、
こちらを見て、つぎの様なことを、聞かされたのであった。
【次回に続く。】