第434回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第433話   広島第1中学に、海軍兵学校採用報告に行く事。 2013年4月30日 火曜日の投稿です。
 
 
 
 
 
 
  翌日の早朝、源田實は、海軍兵学校で渡された、海軍兵学校採用予定者通知を持って、
 
母校である広島第1中学に、報告に行く為に、朝、下宿を出発したのであった。
 
 下宿のおじさんは、今日は、午前中、広島の第5師団司令部に、お酒を納品するので忙しいらしく、
 
 一足先に、家を出ていったようであった。
 
 
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       下宿のおばさんに、 「實君、きいーつけていってくるんよ。」と言われたので、
 
       「返りに、加計の家に、電報うって、帰ってくる。」と言って、下宿を出て、元安川沿いを歩いて、
 
       1中の方向に歩いて南下したのであった。
 
       今頃、江田島の小用の港で、他の生徒は、上船の順番待ちをしているのだろう 、
 
        と、源田實は、想像していたのであった。 
 
 
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                         【当時の広島県立第1中学校】
 
       学校に行くと、ちょうど夏休みに入ったようで、生徒の姿はなく、そのまま、土間のスノコ
 
       の上に、履き物を脱いで、職員室に直行したのであった。
 
       
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           朝、8時ぐらいのため、まだ、先生方も朝礼をしている時間であると
 
           思いながら、廊下を歩いて行くと、
 
 
          
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                     お目当ての 職員室に到着したのであった。
 
          軽く引き戸をたたいて、「 おはようございます。」と、職員室に入ると、
 
 
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                       先生方が、そろっていらっしゃったのであった。
 
           「源田です。  海軍兵学校の2次試験を合格しました。」と、言うと、奥の席から、
 
         教頭先生が、どかどかと、出てこられ、 「 本当か、合格したのか、よかった、よかった。」
 
         「何しろ、東京帝大より、難しい学校だからナーーー、よう、合格した。」と言って、
 
         褒めてもらったのであった。
 
         教頭先生と、松浦先生が、「 ほうじゃーー、校長室に、一緒に報告に行こう。」と言われて、
 
         一緒に後について、校長室に、歩いていったのであった。
 
 
         【次回に続く。】