第797回 魯山人風 みくじら鍋を勉強する。 模型公園風
みなさん、こんにちは、模型公園です。 2014年1月19日日曜日の投稿です。
今日の模型公園の家の近くは、曇り空で、随分寒い朝でした。
今日は、寒いので、すこしあたたかい物の勉強をしてみようと考えたのです。
今日は、魯山人風 【 みくじら鍋】の勉強をします。
「 粗末な材料は、粗末な材料を生かすように、 良い材料は、良い材料を
殺さぬように、 美味しい料理は、生活を豊かにします。」 と、こういう
理念でがんばってみようと思います。
「 君、 みくじらとは、なんだ。」 と、問われますと、くじらの尻尾の尾の部分の
お肉のことで、 クジラの中で1番美味しい部分のお肉だそうです。
牛肉のように、赤くはないのですが、 白い油が霜降りのようになっていて、
それは見るからに美味しそうな、 みくじら だそうです。
残念な事に、僕の家の近くでは、販売していないので、今日はクジラの赤身を
454円で買ってきました。
手に入る人は、限られていると思いますが、やり方を紹介しておきますので、
1度、 みくじらの部分を楽しんでいただけたらと思います。
以前、クジラを料理して、角切りにして、いただくと、硬くて、変な臭いがして、
僕は、美味しいとは思わなかったのです。
同じ考えの人も、多くいらっしゃると思います。
魯山人先生の文章では、 クジラの肉の線維の線に、直角に、包丁をあてて、
薄く、薄く、の感じで、包丁を入れていくと書いてあります。
大阪の方では、写真の包丁を、たこひき と呼んで、刺身を切るのに使用します。
長いので、引き切りをしていくのには、使い勝手が良いのです。
東京の方では、 柳刃の長い25から、30センチ程度の物が良いと思います。
魯山人先生の文章には、「 もりつけは、 生け花をするような気持ちで、美を追究して
盛りつけないといけない、 ふぐの刺身のように、平に並べるのではなく、 たくさんある
ように、盛り上げて、華やかな感じにするのが良い。」と、 こう書いてあります。
文章には、土鍋に、おしげもなく、ビンの口元をつかんで、良いお米で作った、
味のよい名酒を、トクトクとくとくと、鍋の中に、豊富に入れて、 ここに、鰹節の
出汁汁と、 醤油、 みりんを入れて、味を調え、砂糖などは一切使用しない。
と、こうあります。
今日は、こんな感じの汁にして、 いよいよ、みくじら鍋の始まりです。
生醤油を5割、 本蒸酢を3割 上等な米のお酒を2割の配合の
つけだれを作って、 漬けていただくことにします。
ふふふふっ なんだか、カニが泳いでいるようです。♪
魯山人風の食べ方の基本は、全部1度に、鍋の中に入れてしまうのではなくて、
1度に食べる分量のみを、鍋に入れていきます。
それは、たくさん入れますと、どうしても、煮えすぎたりして、 美味しくなくなるからです。
文章によりますと、1度入れて沈ませて、 ピンク色になったら、食べ頃とあります。
煮えすぎた、クジラは、食べれた物ではないとあります。
つまりですね、ローストビーフのような色になったら、はしで引き上げて、いただきます。
なんと、いままで、硬くて、変な臭いがすると、先入観があったのですが、
これは、柔らかくて、美味しいですねーーーーーー。♪
くじらが、こんな美味しい物だとは知りませんでした。
魯山人風の食べ方は、お肉を入れて、肉を食べたら、肉から出た汁を
お野菜を入れて、吸わせて、 楽しみます。
野菜も、食べる分量だけ入れて、 ちょうど、しゃきしゃき すねる程度の頃が
ねぎの食べ頃です。
けっして、どっさりいれたりしません、 野菜も煮えすぎると美味しくなくなるからです。
おねぎは、全長3センチ程度に、カットして、はしでつつくのには、大きすぎず、
小さすぎず、良い寸法です。
そして、野菜を入れて、肉汁を吸わせたら、又、肉を入れていただきます。
なかなか美味しいですね、 薄切りにすることで、堅さが無くなり、 酢を入れること
で、独特の肉の臭みを抑えているようです。
にんじんなども、こうしていただくと、自然の甘みがあって、とても美味しいです。
実験で、溶き卵で、食べて見たのですが、 酢醤油の方が、美味しくいただける
ようです。 食べれないことはないですが、 色々実験して見たいです。
すき焼きでも、お楽しみ鍋でも、 魯山人風の食べ方の基本は、食べる分量のみ
汁を出す肉と、汁を吸う野菜を、交互に入れていき、 その品物の1番の食べ頃の
時に、 必要なだけいただく、 たくさん、闇鍋のようにどかどか入れて、ぐつぐつ
煮込んでしまいますと、 その品物の素材が死んでしまうとあります。
一通り、食べ終わると、ご飯を入れて、魯山人風の雑炊を作ります。
そして、最後に、薄切りのクジラ肉と、 溶き卵をいれて、ピンク色になったら
出来上がりです。
じゃーーん、 今日の魯山人風のくじら雑炊の出来上がりです。
これが又々、良いだし汁が出ていて、とっても美味しかったです。
今日は、 昭和10年頃の、東京の料亭、金田中のご主人が魯山人
先生を訪ねてこられた時、 もてなしたという、みくじら鍋の紹介でした。
しかし、二人とも、 みくじら を 「美味い、美味い。」と、舌鼓を打っていた
そうですが、 1度、クジラの尾のみくじら という部分を食べて見たいですね。
今日は、原価が700円程度、 作業時間30分程度の素人料理の紹介でした。