第699回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第698話  海軍兵学校 2号生徒対3号生徒の事。   2014年1月20日月曜日の投稿です。
 
 
 
 
 
 
 
 
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   「 どうした、 声がきこえんぞ。」   「 しっかり、声をださんかーーーーー。」  
 
 
   「声が小さい、気合いを入れて、号令をかけろ。」と、怒鳴られまして、「 1、2、1、2ーー。」と、 
 
  私達は、 号令の元、小銃を 上に上げたり、下に下げたりして、据銃演習【きょじゅうえんしゅう】
 
 
  を随分させられて、しごかれていたのでした。
 
  「 もう、そろそろ、終わりや。」と、思っていると、だれかが、「 もうだめであります。」などと、
 
  言って、しゃがみ込むと、 またまた、30分延長になりまして、 大変な思いをしていたのです。
 
 
 
 
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  そして、ついに、楽しみにしていた、昼ご飯の時間も、据銃演習をさせられ、 お腹がすくは、
 
  腕は、感覚が無くなるわで、 「あーーーーーーもうあかん。」と、思っていたら、ラッパの音が
 
  聞こえてきたのです。 
 
 
 
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     「 ぷっぷっぷっ、ふ゜っぷっぷっーーーーーーーーー。」と、なりまして、全員、練兵場に
 
     集合せよという、ラッパ信号であったのです。
 
 
     みんな、やった、助かったというような、顔になりまして、 「 全員、据銃演習をやめーーぃ。」
 
     「 小銃を小銃掛に戻して、練兵場に集合せよ、急げーーー。」と、号令がかかりまして、
 
 
 
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                      私達は、一斉に、練兵場に、走って出たのでした。
 
 
 
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       練兵場に集合しますと、 生徒隊監事より、 「 えーー、本日の午後は、2号生徒と
 
       3号生徒とで、試合を行う、 負けた生徒は、罰として、後刻、 別の訓練をしてもらう。
 
       各分隊は、心をひとつとして、 奮闘するように。」と、訓示があり、 腹ぺこの中、
 
       上級生の2号生徒と、 私達の3号生徒とで、 ボール競技をする事になったのでした。
 
 
 
【次回に続く。】