第1394回 フォットクラファー 永田市郎氏を偲ぶ。

みなさん、こんばんは模型公園です。      2015年3月22日 日曜日の4回目の投稿です。








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                 毎週日曜日恒例のモデルガンのお話のコーナーです。





       昭和から平成にかけてのモデルガンを語る時、 その中心となったというか、

       背骨のような人が、 鹿児島出身の 永田 市郎 氏 です。



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          日本人で鉄砲の射撃で1番、2番の人というと、 長物のライフル射撃では、

          高野 武 氏 【 福井県出身】で、彼は、鉄の塊から、自分で、競技用の高性能

          ライフル銃の自作が可能な人で、 射撃の腕も、奥さんと一緒に全米選手権に

          出場する腕前で、 習志野第1空挺団のOBでもあります。

          ハンドガンでの射撃の第一人者は、 今日紹介する 永田 市郎氏で、この人の

          右に出る人はいないでしょう。


          昭和51年に、「 テッド 今井 爺さんの 射撃場。」のレポートからスタートして、

          現在に至り、ガンライターとしても、有名な人です。

          



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           モデルガンの歴史の中で、背骨のような人という表現をしたのは、永田さんが


           日本に紹介したお話、ハンドガンは当時日本人に驚きを与え大きく影響して

           行ったのです。

           彼が紹介した、 SIG210 CZ75ーーーなど、日本人が知らないハンドガンが

            次々紹介され、 そしてメーカーによって製品化されていったのです。

           昭和50年代中頃には、 PPC 射撃競技で グランドマスターを取得し、

           PPCカスタムリボルバーを日本に紹介したのも彼でした。

           そして、 IPSC 射撃 クラスAに入り、カスタム ガバメントを紹介したのも

           彼でした。



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            現在サバイバルゲームというのが全国各地で楽しまれていますが、サバイバル

            ゲームを昭和50年代後半に日本に紹介したのも 永田 市郎氏でした。

            家畜に使用するペイントハンドガンを使用して楽しむアメリカのゲームで

            すぐ日本人に衝撃を与え、 多くのゲーマーが出来、現在に至っています。

            ビアンキカップを紹介したのも彼で、 そう言う意味では、日本のモデルガン

            業界というのは、一時期、永田氏を中心に回っていたと言っても、間違いでは

           ないような、そう言う時期もありました。




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             本日紹介するモデルは、 紹介した永田 市郎氏監修の、MGCの

             ブラウン マキシコンプ  というモデルです。

             当時、永田氏が全米の射撃競技で活躍し、 使用するためにカスタマイズした

             競技用ハンドガンは、 日本中で人気が出て、 多くのモデルが出たのですが、

              市販の コルト45をベースにオーダーすると、 5万円から10万円程度

              費用がかかっていたのですが、 新しく金型をつくって商品化して価格を

              3万円程度に落とした商品でした。



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            銃身は、命中精度を上げるため、 コンペンセンターと呼ばれるカスタムパーツを

            取り付けてあります。



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            この上の穴から発射ガスを抜いて 反動を低下さす機能があるのです。

            つまり 戦車砲のマズルブレーキのような物です。




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         引き金のトリガーは軽いアルミの削りだし、 マガジンボタンは、親指に合わせて

         押しやすいようにカスタムし、 安全装置も左右両方から操作できるようにカスタム

         してあります。



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             左手の人差し指をトリガーガードに添えて射撃するポーズも永田 市郎氏が

             初めて日本で紹介した物で、 トリガーガードには、滑り止めのチェッカリング

             が入れられてカスタムしてあります。



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             高速でスライドが前後して、親指のケガを防止するため、スライドに

             カスタムパーツがついています。




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             微調整可能な、ボーマーサイト、 ハンマーはカスタムハンマーです。



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             ジャミグ防止の為、 排きょう口は、 大きく広げてカスタムしてあります。



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            素早いマガジンチェンジを可能にするため、 マガジン口は大きくマガジンチェンジ

           しやすいようにカスタムしてあります。



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              マガジンチェンジをする時に、 マガジンの下に こういうエッジパーツを

              装着すると、 実に交換が簡単です。




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           それから、ホルスター業界にも大きく影響を与えたのが、永田 市郎氏で、


           ビアンキカップ用の射撃ホルスターなどを日本に紹介したのも彼です。



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             このホルスターは、本人のサイン入りホルスターで貴重な物です。



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               こちらも、永田イチロー氏本人のサイン入りマガジンポゥチです。



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      このコルト45を設計したのは、 ジョン ブローニング さんですが、100年

      以上たった今日現在でも、アメリカでは人気の射撃用ハンドガンです。

      


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             みなさんも、永田 市郎さん 監修の、ブラウンマキシコンポ 

              お一つ、手元に置いて、楽しんでいただけたらと思います。



               それでは、良い日曜日の夜をお楽しみください。


     【明日に続く。】