第1355回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】
第1354話 途絶えた補給の事。 2015年11月17日火曜日の投稿です。
と言うのですが、 海峡の幅が11キロ程度しかないのですが、イギリスは
大西洋と地中海を結ぶ、この海峡に 強力な海軍基地をおいて、ドイツ側の
艦艇を通れないようにしていたのです。
このような事情で、 地中海の制海権は自分達が掌握していると考えて、
イギリスも、フランスも、エーゲ海に 大挙して、出陣し、ドイツ側の艦艇は、
ほとんどいない物として考えて、安心していたようです。
そして、 3度の手痛い痛打を受けた、ドイツ側の機雷については、
小型ボートで、念入りに爆破処理して、 大型艦艇を守っていたのです。
ところが 食糧物資、武器弾薬を運んでくる輸送船や、護衛の艦船が
後のエーゲ海で、次々撃沈されるという事態となっていき、 前線で
武器弾薬が不足しだしたのです。
大砲や 機関銃や、小銃があっても、弾がなければどうにもなり
ません。
反対にドイツ側は、 ルーマニア経由でどんどん物資が到着して、
どんどん連合国側に砲弾を撃ち込んでいき、 圧迫を始めたのです。
そして、 ついにイギリス軍や、フランス軍、カナダ軍、オーストラリア軍
ニュージーランド軍の面々は、物資の欠乏で撤退していくことになった
のです。
ところで、 後方の補給の海路を切断したのは何であったかというと、
当時の関係者には、どういうことか事情がわからなかったようです。
しばらくして、 ドイツの新兵器、 潜水艦であったということがわかった
ようです。
つまり、 当時の秘密兵器であったわけです。
どのような戦艦も、 砲弾や、弾薬、 燃料がなければ、ただの
鉄の塊でありまして、 ドイツ海軍は、 強力な艦隊との接触を避け
防御の弱い、輸送船を撃沈していったのです。
つまり、 ドイツ側には被害がほとんどなく、 イギリスや、フランス
の艦艇は、 沿岸を艦砲射撃も出来なくなってしまい。
孤立していったのです。
1915年当時、 音響ソナーもない時代、 目視が頼りで、発見が
難しかったのです。
そして、発見しても、水中に潜行してしまうと、 攻撃の方法が当時
皆無であったのです。
実はこの後、イギリスの援助要請で、地中海に入った日本海軍の
第3艦隊は、 ドイツの潜水艦に攻撃され、痛い目にあい、多くの
戦死者を出すのですが、 当時の潜水艦という新兵器に、日本海軍は
多いに苦しめられることになっていくのです。
ところで、陸軍などの反対を押し切って、 カリポリ半島の作戦を進めて
撃退され、 作戦が失敗し、 多くの人から批判が集中していったのです。
そして、 当時のイギリス議会では、 数ヶ月で終わると戦争を
始めて、1年経っても終結せず、 カリポリ半島で 大敗し、
ヨーロッパでも、釘付けの状態となり、戦費がかさんで、国庫は
破綻状態となり、 時の首相、ヘンリー アスキスを 首相の座から
追い落とそうとする計画が水面下で進んでいったのです。
【 明日に続く。 】