第1422回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第1421話 

  エーリッヒ ルーデンドルフの事。2016年1月24日 日曜日の投稿です。




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           【 関東大震災で被災し焼失した 神奈川県 横須賀市 】


   1923年 大正12年9月初頭、 日本で関東大震災なる天災が発生し、日本

  海軍では大騒ぎとなり、 多くの死傷者が出ていた当時、 欧州のミュンヘン

  郊外のある一室で、 ベルリン政府の元閣僚のリヒター元通信大臣と、ヒットラー

  との密談では、 新たな提案があったのです。



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    リヒター元通信大臣のお話は、仮に、ヒットラーが結集した民兵組織数千人

が、ミュンヘンからベルリンに進軍し、 ベルリンを占領できても、 その後、 現在

ヒットラーの兵力では、 ワイマール共和国の10万人の正規陸軍相手に、戦闘

をおこなっても、ベルリンの占領維持は難しく、 当時の王家が封建制度によって

統治していた、 ドイツの各地の王族の領地を、ヒットラー達がすぐに統治、支配

することは難しいであろうと言う話しであったのです。

  国軍の協力がなければ、 3年前のカップ一揆の二の舞になり、失敗するに

  決まっていると、ヒットラーの武力革命計画を評したのです。



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                      【  リヒター元通信大臣 】


    続けて、 リヒター元通信大臣は、「国軍を味方に取り込むために、 大物の

    御輿を担ぐ作戦を提案したのです。

    国軍の兵士に 大きな影響力があり、 陸軍大将でもある、エーリッヒ 

    ルーデンドルフ を見方に引き寄せ、 彼を窓口に、国軍をナチスの味方に

    引き入れて、 ルーデンドルフ 陸軍大将を前面に押し立てて、 ベルリンに

    進軍すれば、必ず勝機が到来するであろう。」と、語ったのです。



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 この写真は、 中央がドイツ皇帝で、 左が、後のドイツの大統領 ビンデンブルク

 と言う人で、 右の人物が、 ルーデンドルフ 陸軍大将で、 第1次世界大戦

 のドイツ軍の作戦は、ルーデンドルフ 陸軍大将が立案していて、 当時、ドイツ

 皇帝がオランダに亡命したその後、 ドイツ南部のミュンヘンの郊外に隠棲して

 いたのです。



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      【  ドイツ陸軍 元参謀総長 エーリッヒ ルーデンドルフ陸軍大将 】


  リヒター元通信大臣は、 ドイツの国軍に影響力があり、 このルーデンドルフ

  陸軍大将をまず、ナチスに取り込んで、協力者にしたその後、 ルーデンドルフ

  陸軍大将を窓口にして、 ドイツ全土の国軍に根回しして、 味方を得た上で、

  ベルリンに進むべきであると、 ヒットラーに話して聞かせたのです。


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    ヒットラーは、3年前のベルリン政府のカップ一揆と呼ばれる失敗を聞き、

   同じ失敗をしないように、 リヒター元通信大臣の説を聞いて、 リヒター元

   通信大臣を窓口にして、 ルーデンドルフ 陸軍大将に 武力革命への

   参加を打診していったのです。


     【明日に続く。】