第1438回 昭和の伝道師【 戦中、戦後のパイロットの物語 】

第1437話 裏切りを悟るの事。 2016年2月9日火曜日の投稿です。





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  ロッソウ陸軍少将達は、 自分達の庁舎の前の交差点に、バリケードを築いて、

防備を固め、 ヒットラー達が押し寄せてくるのを待ち構える体制をとっていた

頃、 ヒットラー達の集合場所に指定していた広場にはいらだつ、ルーデンドルフ

陸軍大将の姿があったのです。

 自ら話をまとめて、約束を取り付けたものの、 彼等が一向に姿を見せなかった

からです。


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      ミュンヘンの町の集合場所には、野次馬や、 いろんな人が集まり、

     ごった返していたのですが、 ヒットラー達からすると、もうー後戻りは

     許されなかったのです。



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     突撃隊の隊長のレームがやってきて、「 なあーヒットラー、 いずれにして

  も偵察隊を出して、様子を観察しよう、相手がどういう行動に出るか、皆目わか

  らないでは、手の打ちようがない。」 と。意見具申があり、 第7師団の庁舎

  方向と、 治安警察庁舎方向、 バイエルン州総督の庁舎方向に、偵察隊が

  送り出されたのです。


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                   【 パイロット時代の ヘス 副総統 】

 ヘス副総統の記憶によると、 ヒットラーは、ヘスを呼出して、総督の演説会場に

監禁している、 州議会議員などの警備を厳重にし、 決して彼等に危害を加え

ないように念を押し、 そして、 耳元で、 非常の場合の逃走手段として、路地に

車と運転手を用意させるよう指示を出し、 ヘスを 演説会場の防衛の責任者に

任命し、 ヘスは広場から離れたそうです。



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        約束の時間はあっという間に過ぎ去り、 いつまで待っても、ロッソウ

   陸軍少将達の軍勢や、治安警察の軍勢は到着しないので、ヒットラーは短気を

   おこして、「 おぃ リヒターいったい、 やつらは、いつくるんだ。」と、 大声を

   出したのです。


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      リヒター元通信大臣 が、ルーデンドルフ陸軍大将の顔を見ると、

  ルーデンドルフ陸軍大将は、「 もう一時間程度待とう、 総督や師団長や長官

  は、騎士の約束をしたのだ、 きっと来る。」 と、 ヒットラー達に叫んだのです。


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   広場には、3000人近くの、民兵組織、 愛國者団体が集結し、ヒットラー

  の出発の合図を、今か、今かと待っていたのです。

  1923年 日本の大正12年 11月9日 朝の9時過ぎ、予定の集合時間は

  過ぎていき、 ヒットラーのイライラは、頂点に達していたのです。



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          【 明日に続く。】