第1445回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】
第1444話 ヒットラーの自殺未遂の事。 2016年2月15日月曜日の投稿です。
【 ハンフシュベルグル 夫妻 】
ニューヨークに在住し、 第1次世界大戦で、アメリカ政府に敵国人という事で、
財産を没収され、ドイツに帰国してきた、エルンスト ハンフシュベルグル と言う
いないので、寂しかったのか、 この家にずいぶんと入り浸りだったそうですが、
エルンストの妻のレナが部屋のドアを開けると、 なんと、ヒットラーは、拳銃の
銃身を頭部に突き立て、震えながら、引き金を引く直前であったのだそうです。
レナは、 両手で、ヒットラーを後から 突き押して、 右手で拳銃を払いのけ、
「 アドルフ、いったい、なにをやっているの。」 と、諭したのだそうです。
するとヒットラーは、 震えながら、「 とんでもない事になってしまった、
潔く 自決するつもりだった。」 と、小声で語ったのだそうです。
そして、今度は、 大声で天井を見上げて、なにやら 意味不明の
叫び声をあげ、 話を聞いていると、 おおよその経緯を把握したのだそうです。
レナが部屋の床に落ちている、 アメリカのコルト社製の拳銃を拾い上げると、
「 こんな物で死んではいけません。」 と、きつく言われると、 ヒットラーは
無言となり、 体の力が抜けたように座り込んで、黙り込んでしまったのです。
励まし、また、オーストリアに戻るか、言葉の通じない、どこか遠い国に
移住するか、 警察に自首するか、 いろんな道を一緒に考えて、妻と相談に
のり、 ヒットラーに、自殺などしないように慰めたそうです。
言い伝えによると、翌日、誰かが警察に通報したのか、治安警察が、
をつけて、逮捕していったそうです。
関係者、一斉逮捕のニュースは、当時、ドイツの新聞、雑誌に掲載され
人々に注目されることになって行ったのです。
【 ヘス副総統と、ヒットラー総統 】
数週間後、 山中をさまよい、なんとか、バイエルン共和國の国境を
抜け出して、となりのオーストリアに逃亡していた、ヘス 副総統は、
逮捕され、 留置場に収監されたのです。
このような顛末で、 日本の関東大震災が発生した年の3ヶ月後、ドイツ
では、ヒットラー達が反乱を起こして、 武力鎮圧され、 逮捕されて、2度目の
鉄格子の中に入れられて、 寒い冷たい留置場で冬を過ごす事になって
いくのです。
ところで、日本の近代史の中で、ドイツ第三帝国、イタリー王国との軍事同盟
は、大きな出来事でありました。
込んでいくことになるのですが、 この 米内、山本、井上の日本海軍の当時
の首脳部が、このドイツとの同盟に強硬に反対していたのは、多くの人が知る
ところです。
のです。
イギリスとフランスとオランダと戦争を始めたドイツに加担すると、石油が輸入
できなくなってしまうと言うわけです。
つまり、軍艦や、航空機があっても、燃料がなければ、軍艦や航空機は動かなく
なってしまうと言う事であったのです。
当時、日本は樺太に小規模な油田を持っていたのですが、 それでは全体量が
足らなかったのです。
どうして、日本陸軍が、ドイツと同盟を結ぶことを強く主張したのかというと
当時の支那人、 戦後の中国人が原因であったのです。
今後は、 日本の出来事と平行して、どうして 関東大震災で、被災者支援で
陸軍と妥協して、日独伊三国同盟を結ばなくてはいけなったのか、
昭和天皇が対立して、大げんかとなって 当時の近衛内閣が総辞職を行ったの
かなどを順番に紹介したいと思っています。
ところで 数年語りべを続けてきたのですが、 次回から、語りべは
の裁判と、刑務所暮らしのお話など、紹介して行く予定です。
航空母艦 赤城での 自分のお話は、これで終わらせていただきます。
【 明日に続く。】