第22回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第21話、海軍士官から、激励を受ける。 2012年2月29日、水曜日投稿。
 
海軍士官の阿部中尉が、「あーそういうことで、大変狭き門で、学力だけでなく、すべての能力を要求され、東京
 
帝大よりも、入学は、陸軍士官学校と並んで、希望者が多く、難関であるが、貴様のような年齢で、大日本帝国
 
に、奉公して、御国の為にならんという心がけは、大変良いと思う。」「が、無理はするな、人間、器というのがあ
 
る。」と話しがあり、横から、猪口中尉が、「きさまの今日の泳ぎを見ていると、まだまだ難しいぞ゜、海軍兵学校
 
は、宮島から兵学校の港まで、16キロの遠泳があるからなー、貴様の泳ぎでは、3分の1くらいで、サメのえさと
 
いう所だろう、ははははは。」と話しがあり、阿部中尉が、「まず、試験範囲が広いので、ぜんぷしらみつぶしに、
 
一つ一つやるのは無理だ、大まかな、作戦計画を立案してだなー、こうー、家で言えば、柱だ、そうして、枝の部
 
分は、効率よくやっていく、こういう学習方法がひつようだ。」「ま、がんばってみろ、きさまー、期待しておる。」と
 
激励を受けた。海軍士官の部屋を、礼を述べて退出して、自分たちの部屋に戻ると、みんな水泳の稽古でバテ
 
て、ゴロゴロと床板に横になっていたのであった。
 
【次回に続く】